





県・司会、森 それでは定刻になりましたので、ただ今より、石木ダムの技術的な疑問等に対する説明会を始めさせていただきます。初めに長崎県土木部長の中尾からご挨拶をさせていただきます。
県土木部長、中尾 本日はお忙しい中、会場まで足をお運びいただきましてありがとうございます。今日は、市民による石木ダム再評価監視委員会からご指摘いただいております技術的疑問点等について、県の方から説明させていただきます。できる限り丁寧な説明に努めてまいりますので、宜しくお願いいたします。
県河川課ダム班、森 本日は市民による石木ダム再評価監視委員会の委員の皆様にお越しいただいております。代表の西島さまにご挨拶をお願いいたします。
市民委員会委員長、西島 今日はどうぞよろしくお願いいたします。昨年の夏ですかね、石木ダムの再評価が行われた際に、今日お配りしている「15の評価ポイント」というものについてダムの専門家やダム問題の専門家の意見を聴いてほしいということをお願いしまして、そこでは残念ながらそういう場を設けていただけなかったのですが、今日こうやってダムの専門家、ダム問題の専門家との対話の場をつくっていただいて、ご尽力いただいたお一人お一人の皆様に感謝申し上げたいと思います。どうもありがとうございます。
今日は本当に多くの方々にお集まりいただいて、本当にありがとうございます。石木ダムは50年前の計画ですけれども、50年間にいろんな社会の変化もありますし、もちろん社会や技術が発展して解決してきた問題もありますけれども、逆に50年前にはなかった新しい問題というのも起こってきていると思いますので、そういう問題について、水害対策の問題でもあり、まちづくりの問題でもあり、さまざまな人の意見をどういうふうに意思決定に反映させていくかというような民主主義の問題でもあると思っておりますので、今日はなるべく技術的問題、難しい問題ではありますけれども、分かりやすく、皆さんが置いてけぼりにならないようにですね、進行に努めていきたいと思っておりますので、ぜひ宜しくお願いいたします。
(自己紹介=県側のほかの出席者紹介 土木部・飯塚次長、小川河川課長、岩永企画監、河川課ダム班・森、村川・石木ダム所長、石橋・石木ダム次長、高木・石木ダム事務所)
県、森 ポイントについて順に県から説明を行って、質問の際は市民委員会の西島様に進行をお願いいたします。
(自己紹介=市民委員会・宮本副委員長)オンラインで今本、つる委員、会場に谷)
県・岩永 お手元にカラーの資料と市民委員会から配られた「15の評価ポイント」があります。このポイントのうち利水を除くものをピックアップして県のホームページに回答を載せています。それをカラーコピーでお配りしている状況です。順番に沿ってご説明させていただきます。
1番目に、「川棚川の治⽔計画の⽬標400ミリメートル/24hを超える⼤⾬が発⽣した場合でも、⽯⽊ダムで住⺠の命が守られるのか」という問いについて。
こちらの回答といたしましては、ダム計画において、洪⽔調節容量には、流⼊洪⽔の予測に関する不確実性などを考慮して2割程度の余裕を⾒込んでいます。仮に、計画を超える降⾬により洪⽔時に貯めることのできる最⾼⽔位を超えたとしても、ダムへ流⼊する流量以上に放流することはなく、ダムがあることで、下流河川の⽔位上昇を遅らせ、沿川住⺠の避難に要する時間を確保することができると考えております、という答えになります。
なかなか専門的で分かりにくいことかと思いますので、まずダムの計画、河川の計画をどのようにして決めているのかということからご説明をしたいと思います。まず、ダムの計画は、川棚川水系の河川整備基本方針の中で、まず川棚川の洪水流量をどれぐらいなのかを決めておきまして、その後に川棚川のダムや河川改修によって対応していくことを決めております。
まず、河川の整備をするにあたっての計画規模、どのくらいの雨に対して計画を立てるのかを決めてまいります。これは川棚川においての既往洪水の被災の状況や県全体で比べた時に、横並びで見た時に下流の資産の状況とかそういったもので決めておりまして、年超過確率100分の1程度の雨に対するものを決めています。
では、100分の1の雨がどの程度なのかという量を決めるために、過去の実績の降雨、実際に降った雨の中から雨量を決めるということをしております。昭和22年からの佐世保雨量局、佐世保観測所の過去の実績の降雨の中から雨量を決める、超過確立100分の1の雨が3時間で203ミリ、24時間で400ミリという規模の雨になるということになっております。ただこの雨は量だけですので、どのような降り方をしたのか分かりません。それにつきましては、過去の雨の状況から算定をするということになっております。実際に過去に大きな雨、12洪水を抽出しておるんですけども、横軸が時間、縦軸が雨量のグラフになります。1時間ごとに何ミリ降ったというのが分かるグラフになっておりまして、黒が実際に降った雨になります。その雨ですが、川棚川の治水対策は100分の1の確率で行うと言いましたけれども、当然実際過去に降った雨は100分の1に達しておりませんので、実際に計画する時には過去の雨を引き延ばす作業になります。そのことによって、3時間雨量、24時間雨量の降雨波形をつくって検討していくことになります。ちなみに川棚川では42年7月型洪水というのを採用しております。
今度は雨が決まった後に、では、川棚川流域に雨が降った時にそれがどれだけ川に流れてきて、下流、河口に流れていくかというのを計算します。当然、晴れた時に雨が降ったとすれば、まず山に沁み込んでなかなか流出してこないことがありますけれども、雨が降り続いていくと、降った雨がそのまま川に流れていくことになります。そういった洪水の流出計算モデルというのをつくりまして、それが、計算したものと実際に洪水が起こった時の数値が果たして一致しているかを検証して、そこで決まったモデルに対して先ほどの降雨波形、3時間203ミリ、24時間400ミリという雨が降った時にどれだけの流出流量があるかというのを、下流の基準地点であります山道橋地点で毎秒1400㌧の水が流れてくるという計画となっております。
こちら、県の事業再評価の時の資料なんですが、これが川棚川の計画になりまして、先ほど山道橋地点で100年に1回の雨が降った時に毎秒1400トンの水が流れてくると申しました。この雨を、流れてくる流量をどのように安全に流すかということを整備計画の中で考えておりまして、既に上流にあります野々川ダムと今回話題になっております石木ダムを合わせて1130㌧毎秒まで、流下する流量を減らすということを考えております。ダムがなかったら1400㌧流れてくるものが、ダムが二つあることによって、1130㌧毎秒流れてきます。河川については以前はこれだけの流下能力がございませんでしたので、先に川棚川の河口から下流から順番に河川整備を行ってきまして、現在、石木川との合流点より下流については河川改修が終わっております。それによりまして、毎秒1130㌧は安全に流せるだけの河道の断面は確保しているということになりますが、実際大雨が降ったら1400㌧、野々川ダムがありますのでここでカットする80㌧を引いて1320㌧流れてくるのですが、そこについては石木ダムで洪水調節することによって安全に流下させようという計画になっております。そういった計画で石木ダムの計画、川棚川の整備計画というのをつくっています。
先ほどの質問に戻りますけれども、24時間400ミリを超える大雨が発生した場合でも石木ダムで住民の安全を守れるかということでございましたけれども、先ほど100年に1回の雨が12の洪水を用いてその後9洪水になったと申しましたけれども、その雨に対して先ほどの流出モデルによって出した値が、山道橋で昭和42年7月型洪水で1391㌧となっております。これをもって10㌧単位を切り上げるということで、山道橋地点で1400㌧の水が流れるということになっております。
もう一つ、同時に、石木ダムを造った時にどれだけの治水容量、ポケットが必要かという計算も、同じように雨を降らせて仮想ダムを造って、そこに大雨の時に流れてくる水、それからダムから出ていく水を計算、シミュレーションを行いまして、この治水容量を定めておるんですが、計算上一番大きくなる量が、昭和63年の6月2日型洪水、これがダムの水量としては最も必要になるということになります。この161万9400㎥という量が必要ということなのですが、これに先ほど2割の余裕を見込むと申しましたが、1.2倍した194万4千㌧、これが実際の今の石木ダムの容量、195万㌧が治水容量になっておりますけれども、そういったことを見込んでいるということになりますので、仮に今想定するような100年に1回の雨が降ったとしても、石木ダムから、非常用洪水吐から水が流れるということはない。これが絵になりますが、通常時はこのように常用洪水吐という所からいつも水が流れてるんですけれども、想定を超える大雨が降ったらこの上の、五つ穴がありますけれども、非常用洪水吐から流れる。今想定している100年に1回の雨では、非常用洪水吐の上から流れることはないということです。一番目の答えとしてはそういうことです。
西島 長い説明だったと思います。できるだけ簡潔にお願いしたいのですが。
県・岩永 どうしても一番最初のところなので、そこをご説明しないと後のところにもつながっていかないと思っておりますので。
宮本 私もそうだと思いますので。ご説明、丁寧にありがとうございました。今、岩永さんがご回答されましたことについて、ちょっとこちらから数点質問したいと思います。まず、石木ダムの場合の洪水調節容量に2割の余裕を見てますよということを言われたのですけども、どのような質問をするかまず考えたことは、大災害の時はまさかの時だと、まさかの時に石木ダムが役に立つのか、あるいは石木ダムは安全なのかという観点から質問したいと思います。
まずこの2割の余裕といいますのは、実はこれはゲートのあるダムの場合にはゲートが開閉するんですね。遅れる被害があるということが、それがまず一つあります。それから、洪水調節の洪水予測の不確実性というのがあります。当然これは計算ですから誤差はいっぱい入ってきます。それから貯水池内に砂がたまった時の影響、この時にはいわゆる洪水調節容量、減りますので、そういうものも入っています。それから、貯水池の容量を測量する時の誤差というのもある。こういったものの割り増しが2割の余裕ということに一応マニュアルにはなっています。ですから、2割の余裕を見た石木ダムの5万トン195万トンというのはあくまで計画雨量である24時間で400ミリの降雨量に対するものであって、24時間で400ミリ以上の大雨にこの2割の、余裕があるから対応できるというものではないというふうに私は理解しているんですけども、いかがでしょうか。
西島 いかがでしょうか。
県・岩永 24時間400ミリ以上の大雨に対応できるといいますか、そういう点もあると思います。言われていることも間違いないというところはありますけれども、ただ、雨の降り方もいろんなパターンがございますので、24時間400ミリ以上の雨が降っても大丈夫な場合もあります。大丈夫でない場合もあるということになります。そういったものを踏まえて計画をしているということになります。
宮本 もうあのしつこく言いませんけども、私が言いたかったのは、この2割の余裕を持ってる、持たすということは、計画以上の雨量が来た時でも大丈夫なように対応するためのものではないんですよ、もともと。要するにさっき言ったように、計算の誤差だとか要するに測量の誤差だとか、あるいは堆砂の容量による容量が減るとか、そういったことに対する余裕を持たせるということであって、結果的にそれが400ミリよりもちょっと増えたので、まあその分助かったなということがあるかもしれませんが、基本的にはそうではないということで理解しています。そういうことでよろしいですね?
西島 結果的に役立つことがあるかもしれないけれども、役立たないこともあるということでよろしいでしょうか。
県・岩永 役立たないこともあるっていいますか、いろんな雨の降り方がありますので、それ次第によっては、そういう場合もあるかもしれないということです。
宮本 3時間と時間が限られているので、できるだけポンポンと行きたいと思いますので、私もポンポンと質問したいと思います。
次は、これも今のと同じようなことなのですが、自然現象というのはいつどこでどんな規模で起こるか分からないということで、今の計画は400ミリなんですけど、例えば500ミリ降ったらどうなる、1000ミリ降ったらどうなるということで、様々な雨量規模を想定して住民の命を守ることが治水の根幹だと私は思っています。そういうことから、長崎県も浸水想定区域というものをつくって住民にお配りされていると思うんですけども、その時の最大想定というのは川棚川流域平均に24時間で970ミリ降らしてありますね、これは間違いないですね?
県・岩永 はい、間違いないです。
宮本 この時に先ほど出ました今波佐見にある野々川ダムなんですけども、これがそのシミュレーションの時には、これ実はNHKさんの画像を無断で使っています。NHKさん、申し訳ございません。これ分かりやすかったんで。洪水調節容量がまだ空きがある時には100の洪水が入ってきたら下流に30流すと。こういうことでダムが降水調節するんですけども、洪水調節容量が満杯になると、100降ってきた洪水がそのまま100出ていくことになる。これは当然のことなんです。これはまた私、神奈川県のホームページから借りたんですが、これも分かりやすかったんです。ダムっていうのは、貯められる容量に限界があると。そうすると、大雨が降ってきたら、最終的には入ってきた水が、流入量をそのまま放流するということが書いてあります。ここでお聞きしたいのは、この想定災害のシミュレーションした時に、野々川ダムの貯水容量は満杯になって、流入イコール放流という状態になってますよねということの確認です。
県・岩永 はい、なっています。
宮本 そうなると、もし石木ダムができた時でも、想定以上に洪水が来た時には、当然石木ダムも洪水調節容量が満杯になると、流入してきた量がそのまま流れていくという状態になる可能性はあります。ここでお聞きしたかったのは、100分の1、400分の1となっているんですけども、いずれどこかの時点で石木ダムも貯水容量が満杯になって流入イコール放流になります。それが、昭和42年7月の洪水パターン、あるいはダム容量を決めた昭和63年6月の洪水パターンそれぞれで、いったいどれぐらいの雨が降ったら、石木ダムが流入イコール洪水になって洪水機能をなくしてしまいますか、という質問です。
西島 これは事前に質問が行っていると。
県・岩永 これにつきましてはですね、先ほどちょっと詳しく説明させていただきましたけども、昭和42年7月型と昭和63年6月型の洪水で川棚川の基本高水、それからダムの計画容量を決めていっていくことをお伝えしました。先ほどの2割の流入に絡むんですけれども、その雨が降った時は2割の流入の中で収まってしまうので、流入イコール洪水になるというところまで水位は上がりませんので。なので、石木ダムが流入イコール放流になるのは何ミリの雨ですかというのは仮定の計算ということになりますので、計算上必要がないということで行っておりませんということになります。
宮本 想定災害の970ミリが降った時でも、石木ダムは洪水調節容量は満杯にならないんですか?
県・岩永 計算上それは必要がないので行ってません。
宮本 必要のあるなしじゃなしに、私が言っているのは、私の疑問ではなしに、仮に石木ダムができた時に、川棚町の方々の心配がどうなのかということなんですよ。かなり大きな雨が降ったと、想定していない雨が。その時に石木ダムが洪水調節機能がなくなって、流入イコール放流になる可能性があるということをはっきり言わないと、今までもですね、ダムができたから安全だということでそのことによって逃げ遅れた人もいるんですよ。だからね、ダムができた時でもこれぐらいの雨が降ったら流入イコール放流になってそのまま流れてきますよと、いうことを説明しないといけないと私は思うんですよ。それで、どれぐらい雨が降ったらそうなりますかということを答えてください。
西島 計算はできますよね?
県・岩永 仮定の計算になるので、していないんです。先ほどですね、想定最大規模…
宮本 970㍉というのも仮定じゃないですか。その時にどこまで浸水するかということを、皆さん、図に落として配っているわけでしょう。そしたら、この時だって仮定だけれども、どのぐらいの雨が降ったら、流入イコール放流になって?になりますよと、やっぱりお知らせしないとダメだと思う。
県・岩永 先ほどの想定最大規模の970㍉の雨っていうのがありますけれども、想定最大規模っていうのはだいたい千年に1回とか、そういう近くの雨ということを考えております。で先ほど説明しましたように、石木ダムはその100年に1回の雨に対応しているということになりますので、もし仮に970㍉降ったとすれば、満杯になって流入イコール放流ということになる可能性はあるんじゃないかなと思いますけども。
西島 今ね、計算できるんだけども今していないということであれば、計算していただきたいと思いますけれど、いかがでしょうか。
県・岩永 そうする必要が分からないんですけど。
宮本 岩永さんね、それは県の方が必要あるかどうか判断するんじゃなしに、住民の方がそれを知りたいかどうかなんですよ。もしも皆さん方が「どうなるんですかね」と、どれぐらい雨降ったらもう流入イコール放流なんですかと言われた時には、やっぱりそれは必要ありませんじゃなくて、やっぱりアバウトでもいいから約何㍉でということは説明しないと住民の皆さん方は納得されないと思いますよ。(拍手)
県・岩永 何㍉ですかということだけでなくて、降り方も当然絡んできますので、そういったことも含めてしないといけないことになるので。
宮本 だから、昭和47年洪水パターンと63年6月パターンでと言っているではないですか。降り方まで指定しているではないですか。
県・岩永 そうする必要はないとしか、ちょっとお伝えできないんですけども。当然、想定最大規模っていいいますのはですね、水害リスクが起こる可能性があるということで、それに対する備え、洪水時の円滑で迅速な避難とか、そのためにですねお知らせをしているものということでありまして、実際それと整備する計画規模は別物というように考えておりますので、今はする必要性はちょっとないというふうに考えています。
西島 どうしますかね。今日の時点では必要がないというお考えを受け止めます?…、受け止めるというか、ちょっとなかなか常識で考えて、必要ないというご判断が説得的だとは思えないんですが。この場でやり取りしても仕方がないので、できれば持ち帰っていただいて、もう一回ちょっと必要があるかどうかを考えていただいて、できれば計算して出していただきたいと思いますということでよろしいですか?では次の質問をお願いします。
宮本 石木ダムに限らずあらゆるダムは貯水容量がなくなる、放流になるという時には、実はゲートを開いて緊急放流ということを行うわけです。平成30年なんですけども、これが全国で赤い丸が緊急放流を実施したダムです。四国の肱川の野村ダム、鹿野川ダムは緊急放流したことによって8名の方が亡くなったということで、今裁判になっています。
それで。今の洪水調節容量まで洪水の時に水が貯まりますと、その時には常用洪水吐という小さな窓から水が流れるわけですね。サーチャージの先、洪水が満杯位量を過ぎますと、今度は非常用洪水吐という所から放流します。この越流を開始すると、それまでの放流量よりも格段に大きな流量と下流では大きな流速が出ます。このことによって今各地で問題になっているんですけども、ゲートの頭は特別なんですけど、自然調節だってそのことが起こるんですよね。起こり得るんですよ。これに対して、県の方は急激に洪水量放流量とより流速が速まると、下流の安全に関してはどのようにお考えなのかをお聞きしたい。
県・岩永 繰り返しになりますけど、石木ダムで想定される洪水については、常用洪水吐から流れて非常用洪水吐からの放流はないというものになります。仮に想定以上の大雨が降って非常用洪水吐から流れる、その可能性もあると思いますけれども、ダムを造った時に操作規則細則っていうものを作るんですけれども、その中で、サーチャーズ水位から放流が始まるだいたい1時間ぐらい前に地元役場であるとかに連絡をするとか、それとかダムの下流に設置するサイレンとかでお知らせる、そういうようなことを行うことはやっております。当然ながら、報道機関などの関係機関にも情報提供を行うと。そういったことで住民の避難等々につなげていきたいと思ってます。もう一点、川棚川は水防警報の周知河川とか水防警報河川に指定されておりますので、避難氾濫水域とか氾濫危険水域に達したときには関係機関に通知をしなければならないとなっています。そいったことによってテレビで報道していただくとかいうようなことで、住民の方の避難行動につなげていただけるのではないかと考えています。
宮本 分かりました。非常用洪水吐から放流する時にはここは当然管理所はないんですよね?
県・岩永 統合管理という形になるかとは思いますけども。
宮本 その時には住民の方の安全に対しては万全な措置を取るということでいいですね?
県・岩永 はい。
宮本 そしたら次ですけども、河川管理施設等構造令でダム設計洪水流量以下の流水を安全に流下できる構造とするとなっています。ということはダム設計洪水流量以上については安全とは言っていないんですね。もう一つ、これ石木ダムの断面図ですけれども、この洪水の時に満杯になるこの水位、それの他に設計洪水流量が流れてきた時に、ダムの天端までの間に設計洪水位というのがあるんですね。ここの石木ダムのいわゆる設計洪水容量流量と設計洪水位、これは当然決まってますよね。これはいくらなんですか?
県・岩永 設計洪水位は72.1m、エレベーション72.1m、設計洪水流量は500トンということになっています。
宮本 そうするとですね、これは国交省のダムの「ダムの洪水調節に関する検討会」からの資料なんですけど、今の設計洪水流量以上が流れる、あるいは設計洪水位を超えると、その時にここはゲートがありませんからゲートが壊れることはないのですけれども、越流したら、水によってこの地山ですね、これが削られる恐れがあるというふうに書いているんですよ。それから、これは気候変動を踏まえた治水計画制度の在り方の提言なので、要するにこれからの施設については少なくとも平均気温が2度上昇時の外力を踏まえて設計を行うことが望ましいと、さらにダムについては、必要に応じてさらなる気温上昇、例えば4度以上に備えた設計も必要だというふうにこの提言では言っているんです。特に私、気になっているのは、石木ダムが、ここに鞍部がありますね。山が低い所に土を盛る。これがどうなるのかいうことがちょっと心配しているんですが、ここで質問なのは、設計洪水位以上の超過洪水時、あるいは貯水位が設計洪水位以上になったとき、石木ダムの安全性は特に大丈夫なのかというのが質問です。それから、京都大学の角先生が超過洪水の増大に対するダムの安全性向上として設計洪水流量の改定及び非常用洪水吐の放流能力の増大が想定されるとして、その改良方法についても具体的に述べられています。これは論文として言っています。石木ダムについてはこのような検討というのはなさっているのかということです。
県・岩永 まず最初の設計洪水流量以上の洪水時ということですけども、先ほど設計洪水流量毎秒500トンいうことを申し上げましたが、当然そこの数字までは安全に流せるような洪水吐という構造で造っているということになります。
宮本 私が質問したのは、それ以上になった時には鞍部の安全度も含めてどうなのですかということをお聞きしているんです。これは私が言っているんではなしに、もし仮にダムができた時に、想定以上の設計洪水流量あるいは設計洪水位以上になった時に本当に安全なのかということは、川棚町民の皆様方の心配事なんですよ。だから、それについてもきちっと答えてほしいということでお尋ねしています。
県・岩永 先ほどの質問と同じような答えになるのかもしれないですけども、あくまで設計というのは先ほど申しましたような前提条件を基に設計をしておりますので、当然それ以上の洪水などが起こった時にどうなのかということは、百パーセント安全だというものではないと思います。ただ、この設計範囲のところまでは当然安全に配慮して造っておりますし、鞍部の所についてもそうした強度を持つような形で建設をする予定ということになります。
宮本 そうすると、あくまでも設計洪水流量まで、設計洪水位以下の水位に対しては安全な設計をしていますけど、それ以上の水位に対しては安全を保障していないということですね?
県・岩永 そこを前提に設計をしているということです。
宮本 まま、そういうことでしょう。おっしゃる通り。では次に。令和4年5月に国交省が「河川整備基本計画の変更の考え方について」というのを出しています。その中で一番大きなポイントは、これからの対策として、気候変動を踏まえた計画の見直しということをしないといけないと、流域治水への転換をテーマにしないといけないということを決めています。この転換というのは、点は私から言わせたら本当に遅いんですけども、そんなことは20年、30年前から言っているんですけども、国交省がようやくやりだした治水の考え方を大きく変えたんです。過去の降雨実績に基づく計画から気候変動による降雨量の増加を考慮した計画に見直すと。で、ダムと河道に頼るんではなしに、そういう治水から流域治水への転換ということを国交省は打ち出しています。これご存知ですよね。治水計画の考え方を大きく国交省自体が変えようとしている。
それに対して石木ダムの計画というのは基本的に50年前の計画なんです。気候変動だとか流域治水を踏まえた治水計画の中で、石木ダムの必要性を的確に説明できないと、私は住民の理解を得られないのではないかなというふうに思っているんですけども、ここでまた聞いてもちょっとなんかまたあれなんで、飛ばします。
県の方の回答の中には、流入イコール放流があっても以上に放流することはなく下流の水位を遅らせるから、住民の避難に対して時間を稼ぐことはできますと書いてあるんですけども、そういうことは石木ダムの石木川においてはそれは私も認めます、ただし、石木川が合流してるあの本川、からの川棚川本川、これについてはちょっと違うというふうに思います。本川の洪水というよりも、石木川は流域面積も小さいですし、勾配もきついですから早く流れていきます、洪水が。その時に本川の洪水が下流に来た時には石木川の洪水負担がほとんどなくなっています。ところがダムができると、ここでダムが水を貯めますから、本来ならば早く流れていかないといけない洪水が、本線のピークが来た時に石木ダムから流れるという可能性もあるんですよ。そこでお聞きしたいのは、これも当然雨の降り方によっては、本線のピーク時に石木ダムがあることによって本川の洪水量を増加させる可能性はないのかということであります。
西島 いかがでしょうか。
県・岩永 雨の降り方によってはということがありましたけど、当然、降り方によってはそういうことも考えられることもありますけども、先ほど一番最初にご説明した中で9急洪水の話があったかと思いますけども、その中ではそのような川棚川本川の、石木ダムがない場合と比べて川棚川本川の水位が高くなるというようなパターンはなかったということになります。
宮本 雨の降り方による解析は後でやりますけど、基本的には大雨で石木ダムの治水容量水量が満杯になってしまうということはありますということ、気候温暖化に対して過去のデータだけでは安全度は確保できない、ダムと河道だけでは限界なんでがあり、流域治水への転換が必要、雨の降り方によってはもしかすると川棚川本川のピーク洪水量を増加させる可能性もなきにしもあらず、そういうことから考えて、私は従来の計画にこだわるのではなくて、治水計画を根本的に見直す必要があるんではないかと私は思っています。50年前の計画でずっと来ているんではなしに、それこそ計画の考え方も国交省も変えている、そんな中で従来の計画にこだわるんではなしに、ここでやっぱり川棚川の住民の人の命を守るためにはどうしたらいいのかというところから考えて、確かに雨の降り方も変わってきている。そういう中で根本的に計画を見直す必要があるんじゃないでしょうかという質問であります。
県・岩永 これにつきましては先ほどの想定以上の雨量への対応ということになるかと思うんですけれども、気候変動に伴うものは、河川整備基本方針とか整備計画の見直しにつながるものだと考えております。そこの変更の考え方については国の方で通知が出ているんですけど、近年、大規模な水害が発生した際の洪水流量が現行の河川整備基本方針で定める基本高水を上回った水系から順次河川整備基本方針の見直しに着手するというようなことを言われております。国の一級河川については始められている所もあると聞いております。その中で長崎県についてなんですけれども、県が管理する二級河川においては近年そのような大きな洪水が起こっていなくて、河川整備基本方針で定めるような基本高水を上回った水系はございません。そういった中であくまでも他県の状況とか国の状況とかそういったものを踏まえながらですね、判断をしていきたいというふうに考えております。あと追加でなんですけど、令和2年度から利水容量を活用した事前放流という取り組みも行っております。ダムの治水容量の下に利水容量というものがあるんですけれども、この容量を活用して、大雨が予想される時にはその利水容量を水位を落としてポケットを確保することによって洪水調節機能の強化を図るというようなことをも考えておりますので、石木ダムについてもそのような運用を行う方向で行きたいと考えています。
宮本 たぶんそういう答えが出るんじゃないかなと思って用意していたんですけども、国交省が言っている河川整備基本方針の見直しの中には、目標とする治水安全度を温暖化が進行した気候下でも確保するために、ピーク流量についてあらかじめ気候変動の影響を踏まえた降雨の予測計算結果等も活用し将来の気候状況を想定して設定することが基本であるということをまず言っているんですよ。まず基本だからこれ変えましょうということを言っているんですよ。
その中で今おっしゃった河川整備基本方針を超えて大規模な洪水が発生してピーク流量が超過した場合には、急いでやりなさいよと言っているんだけども、こんなことは気候変動があろうがなかろうが関係ないんですよ。そんな今までやってきた計画より大きな雨が発生したら、基本方針を変えるのは当たり前なんですよ。こういうことを書いてあるんだけども、こういうことだから、急がなくていいということは絶対あり得ないんですよ。気候変動なんて大雨降るまで待ってくれないわけじゃないですか。川棚川は順番が遅いんですわと言うて、ダムはもうできてしまいましたと、その時に大雨が来たらどうしようもないじゃないですか。もう終わっています、すべてのことが。そうじゃなしに、今の時点で、今ダムを造ろうとしているんだから緊急性があるんですよ。この計画を見直すことが。今、見直したらまだいくらでも変更できるわけですから。だから順次やりますから、川棚川は順番が遅いんです、だから、ほっておきますということじゃなしに、川棚川こそ今新しいこの治水計画でちゃんと見直して、そしてその中で石木ダムがどういう必要性があるんだと、そのことで住民の人に納得してもらうことが必要なのに、この検討はいや別に後でいいんですと言われると、これやっぱり住民の方が不安に思われると思うんですけど、いかがですか。
県・岩永 先ほどからの繰り返しになることもあるかと思いますけれども、先行してそういった近年の大きな洪水があった所からというところの基本は変わらないと思うんですけれども、流域でのソフトとかハード対策、そして石木ダムの必要性とか効果というのを説明しつつ、施設で防ぎきれない洪水に対しては地元の長とともにハザードマップとか防災の検討とかそういった減災対策といったもので取り組んでいきたいというふうに考えております。
西島 気候変動の影響を受けやすい地域と受けにくい地域があるのかもしれないんですけれども、長崎県だけが大雨がないだろうということもないと思いますので、ここはもうやっぱり安全側に立って国の基本とする考え方を踏まえてご検討いただけたらなと思います。今日のところはそんな感じでいいですか、ぜひ今後ご検討いただきたいなというふうに思います。これで次の質問に行きたいと思います。次はポイント2の質問についてをお願いします。
県・岩永 市民委員会からお配りになられた15の評価ポイントの②のところ、石木ダムの必要性は確率規模100分の1、100年に1度の降雨があると、川棚川本川下流の山道橋地点に1400㌧毎秒の洪水が流れてくる計画上の洪水流量。川棚川支川の石木ダムは230㌧毎秒の洪水をカットする機能があるダムの効果という計算を前提としている。治水計画の根本に関わる下記の疑問点の解明ということで、まず疑問1。「昭和22年から昭和60年まで川棚川流域内に⾬量計が存在してなかったことから、川棚雨量を佐世保⾬量×0.94と設定して計画流量を算定しているが、実際には流域内には⾬量計があり、データも存在していた。治水計画の根本である計画雨量算定過程には疑義がある」。こちらに対する回答になります。
カラーコピーの方でお配りしたものになりますけれども、川棚川の治⽔計画に必要になるデータといたしましては、日雨量、24時間雨量だけではなくて時間⾬量の観測データも必要となります。詳しく言いますと、昭和60年以前の川棚川流域内の⾬量観測状況としては、川棚川流域に⾬量計はあったものの⽇⾬量しか観測データがなかったり、時間⾬量があっても⽋測が多いなど、治⽔計画の策定に必要となる信頼性のある⾼いデータを観測している観測局は、⾬量計はありませんでした。
これは事業認定取り消し訴訟の中で書証として提出している資料になるんですけれども、川棚川流域の雨量計の雨量データの存在状況を表わしたものになります。昭和22年から平成15年までになりますけれども、この二重丸が日雨量と時間雨量のデータがあったもの。川棚川の流域としましては、この赤枠でくくってますけれども、気象庁の川棚、気象庁の上波佐見、石木ダム事務所、木場地区、野々川ダムというその6カ所あるんですけども、気象庁の川棚・上波佐見、確かに雨量計はあったんですけれども、その黒丸というのが日雨量のデータということで、先ほど一番最初に時間と雨量のグラフをお見せしたかと思うんですけれども、そういったデータがここでは取れなかったということがございました。昭和61年以降ですね、川棚川流域内でも⾬量観測局がようやく設置が進みまして、ここでこのデータを⽤いた流域平均⾬量というものが計算できるようになったということで、昭和61年以降に川棚川の流域平均雨量と佐世保雨量局のデータの相関を取って相関係数が高いというのが認められたことから、佐世保雨量局の時間データ×0.94倍の値を川棚川流域平均雨量として、以降の計画流量の算定に使っているということでございます。
西島 では、宮本さんから。
宮本 まず、治水計画策定に必要なデータとしたら、時間雨量の観測データが必要になりますという記述があるんですけども、後から出てくる、雨から洪水量を算定する時には、貯留関数法というのを使ってやるんですけども、この時には時間雨量データが必要になってきます。そうでないと計算ができませんから。しかし、計画雨量算定、100年に1回の大雨がどれぐらいかということを算定するという時には、必ずしも時間雨量データは必要ではありません。計画雨量を日雨量で算定している事例は全国で多々あります。流れたりしませんから。ですから、まず計画雨量算定ということに絞った時に、計画雨量算定に時間雨量データは必要ですか、という質問であります。
県・岩永 先ほどと繰り返しになるんですけれども、先ほどの流出計算をする中で時間雨量グラフをお見せしたかと思うんですけれども、それと日雨量を同一のものを使うべきであるということでですね、川棚川についてはあくまでも佐世保雨量局のデータを用いて計画雨量算定、日雨量の算定もしている。同時にですね、日雨量だけでなくて3時間雨量も出てきたかと思います。それもあるので、よけいに日雨量だけでは対応することができなかったということになります。
宮本 流出解析で時間雨量を使うから、それと合わせて計画雨量算定でも時間雨量を使うんだとおっしゃったんですけども、そんなことは一般的な河川計画の常識としてないですよ。例えばですよ、これは東北の名取川の計画雨量です。2日で362.8㍉、計画雨量としてこれ設定してます。中尾部長、仙台事務所でおられた時に名取川やっておられましたよね。名取川の計画雨量2日雨量ですよね。それから例えば九州で言ったら、本明川、大分川。2日雨量で530㍉、長崎の本明川621㍉日雨量。それから脱ダムでやっていた、長野の浅川ダム日雨量130㍉。こんなに日雨量で計画雨量設定したところいっぱいありますよ。だから私が言いたいのは、確かに、貯留関数の時には要りますよと。だけど、計画雨量100年に1回の雨量出す時には時間雨量必要ないんですよ。だから、そうでしょうと言っているんですけども、そうですね?
県・岩永 先ほど申しましたけど、3時間雨量というのもあります。それと日雨量、同じデータを使うべきだという考えの下に同じものということで、佐世保雨量局をベースに使用しているということです。
宮本 あのね、この法律上の計画も? 名取川も当然1時間雨量、3時間雨量やってますよね。だけど、計画雨量は日雨量で決めるんですよ。だから、そこはやっているんですから、あまりこだわらずに、確かに計画雨量算定の時には規定通りには日雨量だけでもいけますよと言ってますの方が次に進みやすいんですよ。
県・岩永 そこはちょっと、そういうわけではないとしか答えられない。
宮本 じゃあ、どうして名取川は使うようになったんですか?
西島 日雨量が使えない理由というのはあるんですか?
県・岩永 使えないんじゃなくて、時間雨量が必要だったから、時間雨量があるデータの所の日雨量を使用したということです。
宮本 ですからね、昔は時間雨量がなかったんです。そんなにね。ほとんど日雨量です。私がやっていた淀川だって明治からのデータありますけど、日雨量です。その日雨量を使って2日雨量300㎜を決めてそれから流出計算の時には、時間雨量のある洪水のデータで計算したのです。ですから、まずは計画雨量については日雨量でも算定できますよということは否定できないんではないですか。
県・岩永 川棚川についてはそのようなやり方はしていないと。
西島 しているかどうかではなくて、できますよねという質問なのだと思いますが。いかがでしょう?
県・岩永 そこについては、私はなんともあのコメントのしようがないので。
傍聴者 答えになってないよ。
宮本 たぶん岩永さんはまだお若いし、昔からの経緯で川棚川については日雨量はあまり考えないと代々きたのかもしれませんね。だけど今の時点で見たら、やっぱり不自然ですよね。後から言いますけど、流域内には川棚と上波佐見には日雨量がずーとあるんですよ。昭和22年から、それをわざわざ使ってないんですね。そこがものすごく違和感がありますよ。それ以上はお答えにならないから、一応そういった疑問を呈したということで持ち帰ってください、
西島 日雨量を使えないという理由は明確にご説明いただけていないという前提で次行っていただければと思います。
宮本 それで、日雨量は使わないということで、川棚川流域にはないんだと、2時間雨量ね、当時。雨量データがないんだと。だから、佐世保の昭和22年から平成6年までの雨量を、百分の一で425㎜が出てきましたと、それに川棚川の累計平均雨量と流域平均雨量と佐世保には0.94倍という関係があるから、0.94かけて400㎜になりましたというのが計画ですね?これはいいですね?
県・岩永 はい。
宮本 それで、これは県の方から頂いたデータなんですけども、どうして佐世保×0.94が川棚の流域平均雨量になるのかと聞いたら出していただいたこれが相関図です。これ見たら、私はかなりばらついているなという印象を持ちました。それで特に、150㍉以上の雨の時には、こういうばらつきがあるんですね。これでいうと、150㍉以上の範囲では非常に相関が低い。これは相関というのは、佐世保の雨量が増えたら川棚の雨量も増えますよということを表わすだけであって、問題なのはこの線、川棚は佐世保の0.94倍ですよという回帰線、これが本当にそうなのかということなんですけれども、これの確からしさを決定するのは相関係数でなくて決定係数。この決定係数というのはいくらですか?
県・岩永 決定係数というのは計算しておりませんで、0.73というのが相関係数ということになっております。
宮本 私は計算しました。150㍉以上では相関係数は全体では0.73とおっしゃっていましたけども、150㍉以上では相関係数は0.21。これはほとんど無相関です。見たら分かるはずです。なおかつこの回帰線が、説明ができるかどうかという決定係数というのは0.04です。これは回帰式としては不適応です。私はこれを基に佐世保の雨量を川棚の雨量に変換していること自体がおかしいんじゃないかなと思っています。時間雨量データがないということで、精度の悪い回帰式によって算定することは本末転倒だろうと。計画雨量算定では、川棚川流域の日雨量観測24時間観測データをまずは使用すべきじゃないか。きちっと佐世保の雨量で川棚がきちっと説明できますよというんであったら、私はやってもいいと思います。ただしこの相関回帰式見たら、見えないんですから、それなら時間雨量は、どうだこうだこだわらずに、せっかくある川棚と上波佐見の雨量データを使うべきじゃないですかということであります。これについてもお答えお願いしますね。
西島 いかがですか?精度が悪いというとこはいいんですか?
宮本 見ていただいたら、会場の方はみんな悪いと思いますよ。
県・岩永 そこはまあこういった形で雨量の計算をして計画を立てているということです。そこは間違いないのですので、でこれは、相関がいいのか悪いのかということについては、先ほどの相関係数0.74、0.73というのが答だと思います。
宮本 相関というのと、いわゆる回帰式のもっともらしさというところは、これちゃんと整理してやらないとおかしなことになりますよ。言うたらこれからすべて、全部やってるんですよ。3時間雨量までこれ使っているでしょう。これはあまりにも、きつい言葉は言いませんけども、杜撰ですよ。あとですね、昭和61年以降は流域内の時間雨量で計算しましょうと言っているわけですけども、これ本当に使っているんですか。さっきも言ったように、100分の1を出す時に、昭和22年から平成6年までは佐世保でまず計算している。それにズボット0.94をかけて400と計算している。昭和61年から平成6年まではあるわけです、時間雨量が。流域内に。それを使ってないんではないですか。
西島 実績があるというのは間違いない?
県・岩永 実績はあります。昭和22年から平成6年までの雨量は、佐世保観測所の雨量×0.94倍でやっています。ただ、流域平均雨量で算出した値をチェックのために入れて行っていて大きな違いはないということで確認して、それをそのまま使っているということになります。
宮本 結局はこの数値、計算する時は使っていないということですよ。もうひとつ、あとで平成7年から22年まで(雨を追加?)してチェックされますよね。最近16年間の年最大流量のチェックということで、これも私が不思議に思ったのは、平成7年から22年までは全部流域内にあるんです、時間雨量が。だのになぜ流域平均雨量、佐世保の0.94倍で計算している。なぜこんなことをしているのか。全く流域内の時間雨量データを使っていないんじゃないかいうことなんですけども。これはいかがですか?
県・岩永 資料の出所がちょっと。
宮本 県の資料です。
(笑い)
県・岩永 ダム検証の時とか?
宮本 そうそう
西島 実績があるっていうのは間違いないんですよね
県・岩永 実績と言いますのが、先ほどの6カ所は雨量がありますので、そこはやってますけど、チェック行っているということで、ベースは佐世保雨量、こちらをベースでやっているということです。
宮本 なんでこの実績を使わなかったのかというのが疑問だったんですけども。このあと不明
県・岩永 チェックを行っているということになります、そこでチェックを行っているので、変えるべきものではないかどうか、そこは県の方で判断したということになります。
宮本 まだ言いたいことありますけど、時間の関係で飛ばしますね。もう一つ大事なことは、先ほどから3時間雨量は洪水量のピークに関わりがあるから、非常に重要な数字なんですね。この3時間雨量も佐世保の0.94倍、これで計算されてんですよ。私はこの洪水の最後の3時間、ここの雨量って大変重要なのに、どうして3時間雨量の川棚の平均流量と佐世保の3時間の相関を取ってまだ回帰式にするならいいですよ。これ0.94を使っているということは、さっきのあれですね、相関図を使っているんです。そんなのね、日雨量にしても24時間雨量にしても、それの相関なり、回帰で0.94って言っているのに、その相関の式を3時間雨量に当てはめるなんて、全くこれおかしいんじゃないですか?
西島 いかがでしょうか?なぜ3時間で取らないのか?
県・岩永 佐世保雨量の0.94倍の雨量を使っているということで、時間雨量をとってますので、それを利用して3時間雨量を算出したということで、3時間雨量だけでやる必要はないと判断したということだと思います。
宮本 例えば、24時間雨量の回帰式は仮に精度が悪いので、できんようになったとそれを認めたとしても、その式をそのまま3時間も相関の回帰式に使うことは絶対あり得ないじゃないですか。3時間のデータでもう1回、回帰式を出すべきじゃないですか。これはおかしいと思います。だから、3時間雨量の算定といいますか、非常に正確さに欠けている。杜撰だと思います。これは岩永さんからするとしゃあないんですね。前々からやってはるんですから。今の岩永さんにしたって前の人がそれをやってきたからということなんでそうだと思うんだけども、言う人が今岩永さんしかいないから言ってるんですよ。
西島 やってこなかった、必要ないと判断した理由というのはちょっとこの場ではお答えは難しいですかね?
県・岩永 そうですね。必要がないからやってませんでしたと言うしかないと思うんですけど。
宮本 じゃ、次に行きます。それでちょっと根本の話になるんですけど、土地収用事業を認定した時に、認定庁の国交省に、昭和60年以前では時間雨量計が整備されておらず、満足な雨量データが得られないためにあの相関図を使ったと言っています。ところが、ここ相関図ですね。ここで私、はたと気付いたんですけども、これ日雨量なんです。日雨量の相関を取っているんですよ、ね。皆さん方は日雨量というのは当てにならないんだと、要するに不満足なものなんだと言っていながら、相関の根本になる回帰式を出す時に日雨量の回帰式を作っている。これ完全にですね、これで流域平均雨量佐世保0.94で24時間雨量を算定しているんです。これ、根本のところでおかしいんじゃないですか。当てにならない日雨量データでこの回帰式をつくって、その回帰式で24時間雨量を佐世保と川棚で出している。
県・岩永 当てにならない日雨量というのがちょっとよく分からないんですけども。佐世保の日雨量というのはしっかり佐世保雨量局、昭和22年から時間雨量をきっちり取られているわけですね。なのでそこの日雨量を使っていると。川棚川の平均日雨量を出しているということですね。
*この後から下記の前まで?旧動画(公開用編集)ではカットしていた
県・岩永 やってないのはその当時のその計画時点でこれで十分だろうということを判断して、改めて検証していないということですね。
宮本 61年以降は日雨量もあれば時間雨量もあるわけです。24時間雨量でやるのが当たり前ではないですか。24時間雨量があるのだから、24時間雨量の佐世保と川棚の回帰式をつくったらいい。それをやらずに日雨量でやっていること自体が私はこれ分からない。どう見ても分からない。
県・岩永 分からないというのが言いようがないんですけども。
宮本 あんまり、先輩がやったことだから答えられないことかもしれませんけれど。私もここまで来てね、ほとほと、パソコンも何となく狂ってきた。県の皆さん堂々と昭和60年までは雨量計がなかったという。裁判でもそうだし、国交省の事業認定の資料も書いてある。石木ダムは昭和48年に実施設計調査をやって、50年には建設事業をやってるわけですよ。どうしてね、昭和60年まで時間雨量計を設置しなかったと?当然設置しないとだめじゃないですか、これ。
西島 これはいかがでしょう?
県・岩永 県において当時は独自には雨量計を設置していなかったようです。当時、気象庁の雨量計であるとか一級水系を中心に雨量計がある程度整備されてきたということがありますので、そこの近傍の雨量計のデータを用いてダム計画を策定していたということです。県においても、先ほどのこちらの雨量局で昭和50年すぎから野々川ダムがありますけど、こういったダムができたことによって、その辺りに雨量計を設置していって整備されていったと。昭和50年当時としては十分な観測データがなかったので、気象庁のものを使わせてもらったということになっております。
宮本 これも先輩がやられたことだから、説明しにくいとおもうのですけど、昭和50年には建設事業になった時に全体計画を作っているのですね。その全体計画を作る時、どんな雨量で作ったんですか。61年以降の相関の図もないですね。全くないわけです、データが。
県・岩永 佐世保雨量局のデータを使っていたということです。
宮本 そのままで?その計画自体が非常にありえないですね。昭和48年に実施計画調査をやって、その前に予備調査をやってますよね。予備調査は昭和46年、7年ですかね。予備調やられて実施計画調査をやる時には建設省が採択するのですね、そういう仕事を私は若いころやったのですけど、必ず予備調査に行く時には、流域内で必ず三つは雨量計を設置しろと言ってきました。それがね、なぜこれ石木だけはそんなことが許されてきたのかなということが私は不思議で仕方ないんですよ。分からないですね?経緯は。
県・岩永 経緯は分からないですね。昭和50年度建設採択された時の全体計画書の中は佐世保雨量局のデータを使っていたということですので、それが認められたかどうかというのは、それで認められたということだと思っております。
宮本 それはそうすると県の責任ではなしに、それを認めた建設省の責任だと?
西島 不十分なデータの中でつくられた計画だということは共有できますかね?はい。疑問に、はい先に行きたいと思います。疑問2。
県・岩永 ②の疑問2ですね。「計画流量は⾬量から流量を算出する流出出計算モデルをもとに算出されているが、このモデルの再現性について石木ダム地点での検証がされておらず、再現性が適切に検証できていないのではないか?」
これに対する答えです。流出計算モデルの検証では、実際に起こった洪⽔で実測された流量観測データと計算によって求められた流量を⽐較して検証を⾏っております。川棚川では昭和63年の6⽉と平成元年7、平成2年7⽉に発⽣した⼤きな洪⽔で検証を⾏っておりますけれども、当時は⽯⽊ダム地点では流量観測ができておらずに、その下流の合流点の少し上流になる⽯⽊橋地点での流量観測データにより流出計算モデルの検証を⾏っております。その検証した結果、計算値が概ね実測値と一致しており、データの再現性が確認できたというふうに考えております。
資料なんですけど。こちら3つの洪水なんですけれども。昭和63年とか平成元年、平成2年。平成元年のあたりですね。このグラフの上の実線が実際計算で出した流量になります。この点、プロットしてあるのが、まあ実測の流量ということになります。 そういったものですね、川棚川本線のところ、中田橋のところであるとか、石木川の方は石木橋地点からの本川の下流で山道橋地点、こういったところでですね、こういう計算と実測の確認を行って、誤差値っていうものをですね、あの問題ないということによってですね、このモデルの再現性を確認していたということになります。
西島 ありがとうございます。宮本さんからお願いします。
宮本 まずですね。初めに言っておきたいのは、いわゆるその検証するときに、最低必要なのは、基準点の山道橋それとダム建設予定地。これはもう必須であることはまず間違いありません。ただし、今、岩永さんが言っていたように、その当時、ダム地点では流量観測できなかったということなので、石木橋で代用いたしましたということですよね。で、あのこれ、河川砂防評価技術基準の調査書に書いてあるんですけれども、流量観測をするというのは観測点の注意なんですけれども、まずその流路や河床変動が少ない場所、流れに瀬や淵の部分がなく、みお筋が安定している場所、それから下流のまあ大きな川のですね、下流水位の影響を受ける点は避けるべきであるというふうに、河川砂防評価技術基準には書いてあります。この写真を見てもらいたいんですけれども、これは石木川です。この写真見ての通り、この石木橋から合流河川の川棚川に至るまで土砂が堆積しています。これは瀬と淵があって、まあ大変なことなっています。それともう1つには、石木川に比べて大きな川棚川の直上部です。これ、必ず下流の河川のバックの影響を受けます。で、こういうことは、河川砂防評価技術基準の観測地点では、こういうことダメよと言っているところで、これやってるんですよ。 私はこれ、ここじゃ正確な流量観測は難しいだろうと思ってるんです。この点はいかがですか?
県・岩永 石木橋地点。ここは石木橋ではなくてですね。もうちょっと上流の方が石木橋地点になりますので、流量観測をしている場所が違います。
宮本 そうですか、それは失礼しました。これは私が間違ってましたのでそれは訂正いたします。その石木橋のところでですね、昭和63年7月とそれから平成2年に7月、この時観測されてないんですよね。これはなぜですか?
県・岩永 その時はですね。 まあ、2回ですけれども、まあ、いずれも欠測だったというふうに聞いております。平成2年の7月の時は、あの下流が氾濫するぐらいの大きな洪水だったということで、水位計を用いて流量に変換してるんですけども、その水位計が流出をしたというようなことも、記憶に残っております。
宮本 いずれにしても、代替の石木橋ではデータないということですね。それでですね、この流量観測によって検証したと言っておられるんですけれども、これ多分、皆さん方よくご存知の中小河川計画の手引きというものの中に、小出水の際の定数を用いた大出水の再現には問題がある。流域定数については、近年の大きな洪水において検出された定数を用いるべきだというふうに書いてあります。 そうすると、昭和63年、これピークで山道橋400トンです。平成元年は330トンです。これはその基本高水1400トンに比べたら、極めて小さいですよね。ちょっと大きいというのが平成2年の830トンです。まあまあこれやったら使えるかなという洪水の時に、中田橋では実際には2山になっているのに、水位が。計算水位はこれ1山なんです。 ここ不一致している。それから石木橋はデータがありません。 それから山道橋は痕跡が1つ。この点があるんだけれど、実際には流量観測されていない。これで検証ができたというには、私はどうしても思えないと思うんですけれども、これでいいんでしょうか。
県・岩永 県の方としましては、先ほどの大きな3つの洪水でですね、定数の検証をしているということでありまして、その先ほども誤差率の話をしたかと思いますけれども、そこで、規定以内にその誤差率が入っているということで、その適合性というのは十分図れているというふうに考えております。
宮本 だけどこれはね、前の2つはほとんど300トン、400トンでしょう。あんな小さな洪水でやったところで、その1400トンの洪水の、さっきの中小河川の手引きじゃないけれども、それちょっと無理ですよ。 そこの830トンの時からですね、中田橋は合ってないし、石木橋がデータないし、山道橋も流量観測ができてないんですよ。これで検証されましたというのは到底言えないんじゃないですか
西島 例えば、あの2山が再現できていないというのはどうでしょうか。再現できていないというところは合意できますか。
県・岩永 ばらつきという面で見てなんとも言えないですね
宮本 1山と2山は全然違いますよね。
西島 この程度は問題ないという評価なんでしょうか。
県・岩永 評価誤差値っていうので、0.03以下っていうので確認しているということで、そこは問題ないと考えています。
宮本 だけどね。ダム地点の代替の石木橋での流量観測できてない、山道橋も流量観測できてない。これで基準点とそれからダム地点の検証ができてないわけですよ。これでOKですというのは、これはしんどいと思いますよ。
西島 この前の流量が小さすぎるんじゃないか、という点についてはいかがなんでしょうか。小さすぎないという。
県・岩永 計画を立てた時点で、流量観測を行っていたが、大きな洪水で検証したということになりますので、その当時あったデータで確認をしたものというふうに思っています。
宮本 あまりにも小さい流量でやったらダメよとマニュアルに書いてあるんだから、そこはやっぱりまずいと思う。それなら、その後の大きな洪水で流量観測もっとやるべきなんですよ。平成3年9月にそれなりの洪水があったわけですよ。さっきの平成2年の次にね。 それから近年では令和3年にも洪水があったわけです。あれだけのデータしかないので、検証が不十分なのに、なぜ平成3年とか令和3年のある程度大きな洪水の時に流量観測を行って、このモデルが本当に検証、ええのかどうかということをなぜやってないですか?
県・岩永 やってないのはその当時のその計画時点でこれで十分だろうということを判断して、改めて検証していないということですね。
宮本 それは県の判断だということなんですけども、その判断が、一般の社会としてそれはそうだと言われるのか、少なくとも長年、河川行政なりダムの行政に携わってきた私からしたら、全く検証は十分じゃないと思います。
西島 先ほど、63年7月とか平成元年7月が、まあ、当時としては大きかったからいいんだという説明だったと思うんですけれども、今見るとやっぱり小さいっていうことではいいんですか?そこはいいんですか?
県・岩永 大きくはないですよね。確かに小さいものだとは思いますけれども。
西島 こちらの平成3年とか令和3年ほうが適切だっていうところはよろしいですか。
県・岩永 ただ、そこをする必要が、その時点ではなかったというふうに考えたということです。
西島 今の時点で判断も同じですか。
県・岩永 はい
宮本 令和3年8月の洪水だから、まだついこの間なんですけれども、今日の出席者の中におられるんじゃないですか? 令和3年8月の洪水の時に河川課におられた方とか、石木ダム事務所におられた方がおられませんの?その人たちが令和3年8月の時には検証としてこれやる必要ないと、どうして判断されたんですか? ここでね、きちっとやっといたら、今こんなこと言われることないんですよ。令和3年できちっと検証できましたよって言えるんですよ。だけど、今の3つのあれで、あんなもんで検証できると言えないんだから、当然、あと来た大きな洪水で追加的にチェックするということはやるべきじゃないですか。
県・岩永 計画がもうその時点で固まっていたものということで、やる必要はなかったということです。
西島 やっぱり最初に気候変動の影響の話もありましたけれども、雨の降り方が変わってきているということもあるわけですから、で、実際大きな降雨が発生することになっているわけなので、それを踏まえて計画を見直す必要があるかどうかということを検証するというのは、なんというんですか? これはなんといったらいいのかわかりませんけれども、アップデートっていうんですかね、その時点、その時点でやはり計画を見直すというのは、エビデンスに基づく政策決定といいますか、そういう観点からも必要かなと思うんですが、いかがでしょう、そういう考え方は取られないのですか。
宮本 ちょっと追加で言わせてください。これ本当にね、どうでもいい、本当に小さい川の河川改修事業の計画ならいいと思うんですよ。だけどこれ、ダムを作る話でしょう。なおかつこのダムは日本一こじれていると言われるぐらいのダムじゃないですか。地元の方も納得されてない。ものすごくね、センシティブに、私ならちょっとのミスでもないように徹底的にですね、このダムを作るためなら気を配って、これでもかこれでもかとデータを集めて、これでいいでしょうというぐらいのことをやると思うんです普通なら。それが令和3年の時にはもう計画決まっているし、昔の検証があるし、あれでええやろうと。それはね私は石木ダムに限らず、ダムを作るということの責任というか、技術者としての良心というか、そのことからしてもそれはないと思いますよ。(大きな拍手)
傍聴者 何百億も使ってね、住民を無理やり追い出そうとしている。だから責任をもって説明をしてくださいよ。
西島 すみません。あの今フロアからもありましたけれども、やはりこのより適切そうなデータがあるわけですし、それは最近起こっている、実際起こっている雨ということでありますから、これを使って検証することをぜひ検討していただきたいと思いますので、これは、ぜひ持ち帰ってていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。では次に移ってよろしいですか。
傍聴者 誠意を持って回答してください。
西島 はい、すみません、あの発言はお控えください。ポイント②の疑問3お願いします。
県・岩永 次にポイント②の疑問3ですね。流出計算の過程を示すハイドログラフ(流量―時刻図)において、山道橋地点と石木ダム地点の洪水到達時間が異なっているのに、洪水ピーク時刻が同一なのは不可解である、ダムの効果に疑義が生じるというものでございます。これに対する回答としましては、本川や支川の洪水時のピーク時刻や最大流量は、降雨波形や地域特性など雨の降り方により異なりますので、同じ時刻やそうでない場合もあります。石木ダムで採用している降雨波形(流量が最大となるもの)で流出計算した結果では、ピーク時刻の違いが数分程度となっております。解析では、過去の大雨の降り方、9パターンが計画雨量(3時間203ミリメートル、24時間200ミリメートル)に引き延ばして流出計算を行い、その中で山道橋地点で最大の流量となるものを採用しております。同じ降雨量であっても、降り方によって洪水のピーク時刻や流出量は変わってきます。ここでですね、先ほどこの石木ダム、川棚川のですね。基本高水が決まったその昭和42年7月型洪水っていうのがこちらになります。水色が山道橋地点で石木ダムがない場合の流量、紫が石木ダムがある場合の流量で、下の方のこの黒線が石木ダム地点でのダムなしの流量、赤線がダムがあった場合の放流量ということで、確かにこの雨の降り方の時、石木ダム地点でのピークと山道橋の地点でのピークがほぼ同じように見えますけども、実際には数分程度、8分程度異なっているということで、全くその一緒の時刻になっているものではないというものでございます。
西島 では宮本さんから
宮本 これも皆さんご存知の通り、山道橋の流域面積は77km2、石木ダム地点の流域面積は9.3km2ということで、非常に石木ダムの流域面積は全体に比べたら小さいということであります。なおかつ石木川の方が勾配が急です。これも地元の方、ご存知だと思います。川原の住民の方から聞きましたけれども、まあ、いつもね、川棚川より石木川のほうが先に流れるんだということをおっしゃってます。地元の住民の方が。山道橋までの洪水到達時間は3時間と言われてますね。これはそうですね。石木ダムの地点での洪水到達時間はいくらですか。
県・岩永 これについては算定をしておりません。しておりません。
宮本 こんなんすぐ出るよ。これ十分あった計算でくんじゃない。事前にこれ質問通告してますよね。
県・岩永 計算しておりません。
宮本 いやだからなんで?
県・岩永 なんですかってですね。 結局のところ、先ほどのあの流出解析、貯留関数モデルっていうことになりましたけれども、県としましてはその策定にあたって、その定数とか、そういったものについてもきちんと検証しており、十分な適応性を書かれているということで、そこの洪水到達時間というものは、算定をしていないということになります。
西島 8分の差っていうところの信頼性の説明として、今、質問していると思うんですよね。3時間に対して石木ダム地点ではどれぐらいですかと。
県・岩永 8分の差っていうのは、もともと最初から申し上げておりますけれども、やはり雨の降り方によって変わってくるということで、すぐ近い8分、数分の場合もあれば、例えば60分とかもっと違う場合もあるということで、そこは雨の降り方によって変わってきますということです。
宮本 計算してないて言われるから、次の時に持ってきてくださいね、これね、10分でできますからお願いします。私はですね、本当に不思議に思ったのはなんでその到達時間違うのに、山道橋と石木ダムとですね、同じ時にこの13時にピークが来るのかなというふうに思っていたんですよ。これがひとつのあれです。それで、でね。まあこれちょっと置いておきますよ。で、ちょっと先の質問のところにあるんですけども。これね、後でちょっとその昭和42年7月のこの降水パターンですね?この降雨のハイエトのピーク時間も13時なんです。石木ダムの地点のピークも13時。山道橋も13時。まあ、数分ずれているとおっしゃったのですが。雨の降り方が違うとおっしゃいましたけれども、流域一様にこれを降らしてるんです。流域一様にこのハイエトが同時に降っているという条件で計算されているんです。それがなぜね、雨量のピークと石木のピークと山道のピークがなぜ一致するですか?これはその貯留関数でどうだこうだいう話じゃないですよ。これは本当にいわゆる自然を見た場合ですねこれは一致するということは、感覚としてありえないじゃないですか。
県・岩永 流量計算の間隔の問題だと思うんですけども、雨量についても60分間の雨量を、例えばその10分ピッチでやってるとか、1分ピッチでやってるとか、そういった形でやってますので、そのグラフで見ると、1時間に何10ミリって降っているように見えますけども、実際の計算としてはその計算時間間隔でやってるということで、そこは違っているものというふうに考えています。
宮本 さっきの話じゃないですけれども、到達時間、明らかに違うじゃないですか。山道橋と石木ダムと。それなのにその上流で同じ雨が降った時に、ピークの、雨量の到達、一番高いところと、それぞれの川のピークが一致するということは、これまた私は非常に不思議なんですけれども、まあ、不思議と言うか、これは信じられないんです。今8分ずれがあるとおっしゃいましたけれども、これ計算シミュレーションというのは、時間間隔何分でやっているんですか。
県・岩永 これは1分間隔でやってます。
宮本 1分でやってるんですね、わかります。それでね、もしもまあ、普通に考えたら、石木の方が早く出てくるということなんですよ。そうするとこの山道橋で1400となるというのが下手すると、これ、1100トンぐらいにこの青い線ですけどね、これだけずれたらなるんですよ。これもし、もう一回検討して石木のピークと川棚川のピークがずれてたら、山道橋のピークは1400トン以下になるんじゃないですかという、これは普通に素朴に思う疑問なんですね。だからこれは、いや計算ではそうなりましたといわれるとですね。
西島 でも可能性としてどうか、どうかを気にしたいと思います。こういう可能性はあるということでよろしいですか?
県・岩永 もう一度よろしいですか?すみません。もう一回。
宮本 ですから、えっと、山道橋と石木ダムの洪水到達時間は必ず違います。あの地形からするとわかる。違う。そのずれた時に、石木ダムのほうが早く水が来る。そしてこれを前に行った時には、山道橋で1400トンというピークが下がります。石木のこの部分が来ませんからね。この辺からやって来るわけですから、これはそうしたときには基本高水の1400トンはそれ以下になるという可能性が強いと思うんですけれども、どうですかということです。
県・岩永 先ほどのその洪水のシミュレーションですね。 貯留関数モデルというものでやってますので、そこが変わってくるっていうのはないかなと思います。 今、もともとその雨の降り方を入れてそういうことをやってますので、そこで洪水到達時間が違うということで、そこに出てくる流量が変わるということはないかなと思っています。
宮本 さっきの検証がてきてないから、私はモデルがおかしいと思ってるんですけれども、おそらく雨量のピークと石木ダムのピークと、それから山道橋のピークと一緒になるということが私の推測ですけれども、貯留関数のモデルの中の遅れ時間、これが全部極めて短いです。ほとんどゼロになってると思います。それならこれが起こるんです。だけど実際には遅れ時間があるわけだから、私はモデルの自体の定数の設定自体がおかしい。そうしないと考えられないその話は、と思いますけど。
西島 要するにその設定が変わることによってピーク流量が1400より小さくなる可能性が。
県・岩永 そこについても、その各条件については先ほど申しましたけれども、検証モデルの中で確認をしておるということで、変わるものではないと考えております。新たにそこをまた計算し直すということはありえない。
宮本 岩永さんはそれを言うのは仕方ないと思うんですけども、私が今までこういうこと言ってきたことをもう一回ですね、宮本がああいうこと言っとったなと。だけどそれはやっぱり違いますよという説明をきちっと私が納得できるように、ぜひ次回お願いしたいと思います。
西島 計算できるはずの到達時間のご説明すらなく、今のようなご説明されてもですね、我々もそうですし、聞いている皆さんも納得はできないんだろうと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。疑問4お願いします。
県・岩永 ②の疑問4ですね。洪水流量を算定する際に設定された小流域ごとのハイエトグラフ(雨量―時刻図)がかりに小流域ごとに降雨パターンを与えず、一様に佐世保観測所で観測されたものと同じ降雨パターン(計画降雨ハイエト)を与えているとすると、(県に問い合わせているが無回答。)実態と乖離した降雨を前提に計算されたことになり、ダムの効果が過大に算出されている可能性があると。これにつきましては、先ほど一番最初にも申し上げましたけれども、川棚川においては、流域平均雨量の算出に必要な雨量データが観測されたのは、昭和61年以降ということでありまして、それ以前については、小流域ごとの降雨パターンを計算することができなかったということから、必要な佐世保観測所データから用いた一様な降雨パターンで流出解析を行って、計画流量を算定をしています。
西島 宮本さんからお願いします。
宮本 今の県の説明はですね、計算するときに川棚川流域にこの佐世保の降雨パターン、これを一様に全部一様に降らせましたと計算する、そういうことなんですよね。実際に昭和42年7月のとき雨の降り方はどうだったんだと。これはですね、気象台が昭和42年7月9日豪雨の時の雨量の分布を描いた図面であります。佐世保が赤い点、川棚がブルーです。 佐世保はですね、150から200ぐらいの雨が降っています。ところが川棚川の上流でギリギリ150ミリ。中流域で100ミリ、下流では50ミリ、明らかに上流から下流に向かって雨の降り方が小さくなっています。こういうデータがあります。それから昭和42年7月9日の日雨量。佐世保が204ミリ、川棚が76ミリ、上波佐見が142ミリ、佐世保を1とすると川棚が0.37、波佐見が0.7です。佐世保の0.94にもなっていないし、川棚と波佐見も全然違う、倍違うんです。ということは流域一様に雨を降らしたら実態と合ってないんですよ。このデータからいくと。これは中小河川手引き計画手引き、これではですね、仮にデータがないとしても、降雨時間、地域分布の一様性が保たれる流域規模は、50平方キロメートル未満ですよということを書いてあります。川棚川は77平方キロあるんですよ。こんな一様に降らしたらダメだって書いてあるんです。中小河川手引きで。全流域に一様の計画ハイエトを想定するのは、実態と明らかに異なっているというふうに思います。それで私から言うと、その流出計算のモデルが検証ができていない。実測観測流量データと流域内降雨データをもとに、流出解析を再検証するべきではないんですかということを私は言いたいんだけども、岩永さんに言ったら、いや、そうする必要はありませんといわれると分かってるから、この問いかけを持ち返ってください。いや再検証する必要はないんですということをきちっと次回の会で説明して、私とか聞いている住民の人を納得させてください。(拍手)
西島 疑問5をお願いします。
県・岩永 ②の疑問5ですね。川棚川水系の河川整備計画において、計画の目標が石木川合流地点(下流から約2km)を境に、上流では1/30、下流では1/100とされているため、1/100の降雨があると上流で氾濫することになる。この氾濫による洪水量の減少が、計画流量の計算において考慮されておらず、計画流量が過大に算出されている可能性がある。これの答えですけれども、こちらの図面にありますけれども、川棚川につきましては、河川整備基本方針では下流から上流まで、全体を1/100の計画規模で整備をすることとしております。しかしながら、川棚川につきましては、河川整備が必要な堤長が長く、全区間を短期間で整備することができないということから、まずはこの川棚川下流部・石木川との合流点より下流のところを先行して行い、その後、石木川との合流点より上流側の整備を1/100としてやっていこうということで考えております。そのため最終的に、将来的に最終的には全川100年に1回程度の大雨による洪水流量が流れてくる可能性があるということで、そこの上流側が溢れて、そこが下流に流れる流量が少なくなるのではないか、というような計算はおこっていないということになります。
西島 ありがとうございます、宮本さんお願いします。
宮本 今おっしゃったみたいに、確かに石木川合流点下流は1/100すでにできています。上流についても1/30の流下能力がある。河川整備計画では今後30年間、こういう形だというふうなことになっています。そうすると、石木川から合流点よりも下流はですね、100年に1回の洪水は流れてきたら、こういう緑のところで溢れるわけです。当然そうですよね。1/100の水が流れたときに1/30の能力しかないわけですから。そうすると今おっしゃったみたいに石木川合流点上流の氾濫は計算してないとおっしゃってるんですよね。これ、治水経済調査マニュアルなんですけれども、氾濫シミュレーションの基本的な考え方として、上流部の流下能力の不足する地点は、越水・溢水を考慮してシミュレーションやれというふうになっています。私が言いたいのは費用対便益に絡むんですけれども、このですね、ダムができてからのこの便益、要するにダムがどんな効果があるかということの計算の時には、石木川合流点から、下流に1/100の流量が流れたとして計算されているんです。上で氾濫を想定してませんから。そうするとね、上であふれるという氾濫を考慮したら、ここの30年間は、ここの便益がいわゆるダムの効果が小さくなるんです。そうなると、費用対効果分析ではこのまま、これは要するに50年間これを計算するときに、30年間は少なくとも、ここの石木川合流点下流のですね、いわゆるそのダムの効果というのは小さくなるんです。1400トン流れてきませんから。そうすると、この費用効果便益の計算自体を修正すべきだと思うんです。これについてはいかがでしょうか
県・岩永 先ほどとの繰り返しになるんですけれども、その川棚川の整備っていいますのは、先ほどから申しました通り、河川長?(ふめい)確率100分の1の規模で、下流から順番に整備を行うということで考えておりますので、そのような流量の軽減を踏まえた検討は必要ないと考えておりますし、先ほど言われたような、そういった費用対効果の便益についても行う必要はないというふうに考えております。
西島 計画期間30年ですよね。計画期間30年の間は、上流は1/30で1/100は溢れるっていうことは間違いないですよね。
県・岩永 全川がきっちり1/30になっているというわけではなくてですね、1/30から1/100のところの整備になっている、ところどころ、1/30程度の規模になっているというところがあるということです。
西島 この図は同意できますか、できませんか。
宮本 これは県が作ったんですよ。県が作られた図に、私はこの数字を見て、いろんなところが溢れるなと見えたんです。
西島 これはいかがですか。
県・岩永 これもダム検証の時の資料ですかね?
宮本 そうそう、
西島 保留されます?
宮本 これは岩永さんが来られる前の資料だと思いますよ。
県・岩永 そこでは流量の軽減を反映させるかどうかということですけどもですね。そこは、あのまあ現計画ではそこは反映してないし、それを踏まえて、下流の整備をちょっと低い確率で行っていくことはないというふうに考えております。
西島 やっぱり軽減するというとこはいいですよね。流量が軽減するというところはいいですよね。ただ、今はそれが反映していない。
宮本 だからそうすると、費用対便益のところの便益計算のところが、この30年間は便益が減りますよと。 それは間違いないんですよね。そしたら、これは当然、費用便益分析は50年間でやってるわけだから、ここは修正しなければB/Cの値が変わってきますよ。
西島 便益が減るというところは合意できますか。
県・岩永 この合流点より上流のところで減ると?(不明)
宮本 この下流のところにですね、これは1400トンが流れてくるということで、被害便益になっているわけだから、上流であふれたら1400トン以下になるから、この便益というのは30年間少なくともこの下流について減りますねということです。氾濫を考慮してないですから今は。
県・岩永 流れてくる流量が減るんじゃないかということなんですかね。
西島 流れてくる流量が減って、それに対するダムの効果も減って、便益が減るっていいますよねということですよね。
県・岩永 そこはちょっと保留を。
西島 保留。わかりました。
西島 はい、休憩を挟みたいと思います。15分ぐらいから始めるということでいかがでしょうか。あのちょっとお時間経ってきましたので、4時には終わるんですけれども、休憩を入れさせていただきたいと思います。15分に再開します。
~休憩~
西島 それでは再開したいと思います。よろしくお願いします。それではポイント⑤ですね、お願いします。静粛にお願いします。再開します。
県・岩永 ⑤のところから再開をいたします。地質地盤の適格性の検討は十分かということですね。⑤石木ダム周辺の地盤は水を通しやすく、高い透水性のため、遮水対策に膨大なコストが必要であると考えられるが、これらのコストは事業に適正に見積もられているか。こちらに対するお答えになります。石木ダム建設予定地の地盤評価につきましては、県ではこれまで多くのボーリング調査や直接岩盤を観察するための小さなトンネル、横坑と言いますけれども、これを掘るなど、地質調査を実施して、総合的な地質解析・評価を行い、ダム建設に支障がないことを確認をしております。ダムサイト付近において地下水位が低い部分というのがありますけれども、通常、他ダムでも実施しておりますセメントミルクを岩盤に注入する基礎処理工で対応することとしており、その費用については令和6年度の再評価で見直した上で計上しております。
西島 お願いします。
宮本 まずですね。去年の再評価の時にいただいた図面なんですけれども、普段は、事業判定するときに、現時点計画もこのカーテングラウドの範囲も示されていまして、点線でしめされた最大範囲というのがあるんですね。これはよくわからなかったんですけれども、この最大のところまで、カーテングラウドをする可能性があるということでしょうか。
県・岩永 こちらの昨年の再評価委員会での資料になりますけれども、昨年の事業再評価でお示しした420億円という事業に対するものは、この現時点計画というところになります。この点線のですね、あの最大限とかいてある範囲は、その当時令和2年ぐらいから、また地質調査を再開したんですけれども、それ以前の地質調査結果からすると、その最大限のここまでの基礎処理が必要となる可能性があったということで、その後、地質調査ができておりますので、その結果を受けて検討した結果、この赤の地点までで収まるだろうというふうに判断しているところです。
宮本 そういうことは、この最大限と書いてあるところについては、もうする必要がないというのは今の判断だということですね、わかりました。それでですね、これでちょっと私も悩んでいるところがあるのですが、これは県の資料にも用意されていましたけれども、国交省の設楽ダムのパンフレットなんです。地下水の話は後でするといたしまして、地下水を利用したカーテングラウドということで、この地下水がいわゆる洪水調整の最高水位のところまでのここでは交点、ここまではカーテングラウドをやるべきだというふうに書いてるんですよね。これは私もそれは常識やと思ってたんですよ。これからいくとですね、県のこの左岸右岸のですね、このカーテングラウドの範囲が、地下水位がこの最大部まで行くまでに止まってるんですよね。これはこれでいいんですかというと素朴な質問です。
県・岩永 こちらのですね、左右岩の基礎処理範囲につきましては、確かにその地下水位が低いっていうのは間違いございません。ただその中で、数多くのボーリングをする中で、その水を通しやすい層というのが、上流の貯水池側からダムの堤体の下を通って、下流のところまでつながっているかどうか、高い透水性のところが、水みちとなるような部分がつながっているかどうかっていうのを確認をしております。そこの可能性を否定できない範囲をこの基礎処理工、カーテングラウチングによって遮断してやろうということで、この範囲を設定しているということになります。
宮本 そうするとこの地下水位が低いところで、こういうところですよね。このまあ、最大限の範囲にはいりますけど、こういうところについては、下流に対して浸透しないという判断をされたということですか。
県・岩永 あの部分的にスポット的に透水性が高いところっていうのはあるかと思うんですけれども、それが上流側から下流側に連続しているかどうかっていうのを確認して、そこは連続していないということで、対策をしたいとそういった考えでやっているということです。
宮本 そうするとさっきのですね、この設楽ダムの言っているのは理屈に合う話で、地下水位と洪水の湛水が交差するところまでカーテングラウドやっとけば、あとは地下水位のほうが高いんだから、こっちのほうやる必要はないと確実な判断材料なんですね。この判断はしなくていいということなんですか?
県・岩永 当然ながら、地下水位が高ければそれにこしたことはないんですが、石木ダムは先ほどの通り、地下水位はあまり上がっていないということがございます。その中で先ほど言いましたその上流から下流への水みちとなるかどうか、水位地質構造と呼んでいるんですけど、そういった検討の上で行っているということで、技術指針の中にも、当然その地下水位と貯水池の関係というのは大事なんですけども、それだけじゃなくて、地形とか地盤の形状とか水位地質構造等の地質を考慮して、適切に範囲を設定するようにと、いうことなっておりますので、それに基づいて決めているということになります。
宮本 そうするとね、これ今おっしゃったグラウチング技術指針、平成15年に改定されたものの中の図なんですけども、例えば左岸ですね。リム部の奥行きが地下水位と貯水位が交わるところまでをやりますよと、深度方向の改良、目標値までを提供しますということが書いてあるんですよ。これはさっきの設楽がいってるようにいわゆる、これは常時満水かな、そのところの水位と地下水位の交点までやりましょうと、何の条件もなしにしているのすよね。それからもうひとつはこれ、これもグラウチング技術指針に書いてある図なんですけれども、やせ尾根地形のあることから、地下水位と最大水位の交点までやりますよと。カーテンクラウド、これも改定の技術指針に書いてあるんですけれども、私はどう見ても石木の左岸側というのはやせ尾根ですよね、あれは。立派なものとは言えませんよね。だから、私はやせ尾根だと思って判断しているんですけれども、当然やせ尾根だから、地下水位の上昇するところまでカーテングラウチングする必要があると、この新しい技術指針でも言ってるから、そうすべきじゃないかと思ってるんですけども、これ、どうですかね?
県・岩永 左岸側のあのバンクがあるところのお話になりますかね? それについてもその先ほど言いましたように、その地下水だけで判断するものではないと考えておりまして、その先ほどの水道(みずみち)となるような部分に当たるのかどうか当たるのであれば、そこを遮断するような施工をしなければいけない、ということで設計?をしております。
宮本 まあ、私の判断からすると、もう少しちゃんときっちり確実にあるところをやればいいのかなと思うんですけれども、これはあれですか、その本省の基本設計会議で認められてるんですか?
県・岩永 あのそこもあのそういう、プロセスを踏んでおります。
宮本 認められているわけね。まあ、一応そこについては、そこは了解しました。じゃあ次の。
西島 次のポイント⑥ですか?はい。
県・岩永 ⑥ですね。石木ダム周辺の地盤は水を通しやすい(高い透水性)、また、周辺の地下水位がダムの常時満水位より低いことから、ダムに流入した水が漏れてしまい、水道利用のための水が溜まらない可能性があるのではないか。仮に貯水池周辺全体において、漏水対策を行えば、莫大なコストを要することとなる。これに対する答えであります。その石木ダムのダムサイトを選定するにあたりまして、貯水池となる周辺の、貯水池となるところの周りですね。周辺の現地踏査ということで、まあ歩き回ってですね、調査を行った結果、その湛水後の最高水位(サーチャージ水位)よりも高い標高のところで、湧水とか沢の水、ため池というものを確認をしております。 そういったことから、地下水が湛水後の最高水位以上に存在するということを確認しているため、ダムに貯留した水が漏れ、水が溜まらないということは考えておりません。
西島 ありがとうございます。では、宮本さんから、
宮本 えっと、これもあの国交省の設楽ダムのパンフレットなんですけれども、ここではですね、いわゆる貯水池の中で地下水位が洪水時満水位それよりも高いから水が漏れないんですと。これが水の壁である。これは地下水が水の壁になるからですと。これはもう私はもうダムの基本の基本として教えられたことなんですよ。で、私は不思議に思ったのは石木ダムの場合ですね、これは地下水がまあダムサイドのより低いと、今おっしゃったみたいにこの貯水池の上流ですね。 なんかため池とかなんか流水があるから、地下水が高くなっているとおっしゃってるんだけども、少なくともダムサイトの地下水はここなんですから、ダムサイト直上流には完全に地下水位は洪水満水量よりも低いでしょう。ここはその貯水池全般にわたって地下水位が高いんですとおっしゃっていることと矛盾するんじゃないですか。
県・岩永 そうですね。確かにダムサイト付近は地下水が低いということですので、まあ、そこはそうです。で、あの今の石木ダムで考えていますのが、まあ、こういった形ですが、あのダムの貯水池の図面なんですけど、上から見た図なんですけれども、この赤の点線の範囲、ここをですね、そのカーテングラウチングという遮蔽範囲として?考えようとしております。まあ、ここによってですね、先ほど、その地下水位が低いっていうところもありましたけども、貯水池からの下流に水が抜けていくっていうものを、ここであの遮断するというふうな考えで、今の計画をしていることになります。
宮本 私が言っているのは、下流への漏水もそうなんですけどね、横なんですよ。横の漏水ということに対して、あの、例えばですね、ここはカーテングラウチングして下流にはいかないと。 まあ、それは私も納得したんですけども、ここですよね、この貯水池の周辺、ここから横にですね、漏れるということは他のダムでもあるんですよ。 で、その時になんかため池があるとか、上流水があるとかあったんだけど、それはあくまでも部分的なピンポイントの話であって、全部にわたって地下水位が洪水満水位より高いという確証が全くないんですけれども、そこがものすごく心配なんです。水が漏れると思うんです。
県・岩永 先ほどあのお答えしました、この貯水池周辺になるところで、標高の高いところで、その流水とかあの?があるということを確認しておりますので、それはあのそこの標高以上に地下水が存在してるっていうのは、あのほかならないと思いますので。
宮本 だからそこは高くないですよね。だけど、それはあくまでもその他の箇所であって、貯水池全部が要するに、地下水による水の壁で漏水を防ぐことはできているかなんか確証がないんじゃないですかと言っているんですよ。
県・岩永 なので、そこはあの現地を歩き回って(宮本「歩いただけでは分かりませんよ」)、あのそういった形で、その周辺全部に地質調査をするっていうことはほぼほぼありませんので、あのそういったまずは歩き回ったところで調査をして、そのダムができるかどうかっていう、そのサイトとして適切かどうかっていうのを一番最初に決めている。あの判断することになりますので。
西島 今以上にボーリングはできないっていうことですか。
県・岩永 このダムサイトを中心にボーリングをやってます。 で、この周辺をやろうとすると、まあ、あのものすごい数のボーリングをして、確認をしなければならないということになりますので、そういったことをしないために歩いて回って、その地下水の状況、流水とか、そういったものを確認して判断するということになります。
宮本 歩き回ってね、地下水がどこまであるかわからないんです、それは。弘法大師も分からないと思いますよ。 実際にダムができて試験湛水をして水が漏れたというダムは、いっぱいはありませんけど、あるわけで。その時には地下水が貯水池周辺の中でどっかが洪水満水位以下ということで漏れてるんですよ。そのことによって、ダムが完成してから莫大な投資をして、それでも今まだ漏れているというのが、九州の有名なダムであるじゃないですか。私はそれを心配してるんですよ。で、地下水位が本当にダムサイトのビュッと上がっているというふうやったら、これは貯水池周辺もそうだろうなと予測できるんだけど、ダムサイトであんなにまあ地下水のこの黄色い線ですね。この黄色い線がこんなに上昇していないというので、私は貯水池全体に対してどっかで別にですね、全体の90%が漏れなくても、10%でも5%でも漏れたら、そこから漏れちゃうわけでしょう。ですから、このダムは、ここが上昇していたら文句は言いませんよ。 こういう状況だったら、普通は初めのダムサイト決定するときに避けるのですよ。このダムサイトを作ることを。まあ、ここはなんかこういうふうにやっちゃったから。 そしたらちゃんと貯水池周辺は漏れないということを確認しないと後々ですね。膨大な補修費というか水漏れ対策費要りますよ。その辺はどうなんですか?
県・岩永 あの同じ答えになります。やはり、その現地調査をして、そこを判断しているということになりますので、あの改めてボーリング調査をして、で、あの決定するものではないと考えております。
西島 ボーリング調査をして低いところがあるということが分かったわけですよね。
県・岩永 ダムサイトについてはですね。そこの周辺ですね、周辺では、山の上の方から湧水とかがある。それ以上に地下水が存在しているということにほかならないので。 そういうことで考えております。
宮本 だからね、それはね、あくまでね、類推なんですよ。確実に漏れないということで、ダムは作らないとダメなんですよ。まあ、多分漏れないでしょうで作ったらダメなんですよ。だからね、そこがね、私は非常に心配なんですよ。あの私も長崎県の立場になって今言ってるんですよ。 せっかくこれだけ苦労してやって作ったと。ピンポイントで地下水が低いとかって、そこからダダ洩れになったら、これ本当にもう大問題ですよ。だからそこはね、やっぱりきちっとね、慎重に貯水池周辺を歩くだけじゃなしに、ちゃんと地下水がどこにあるかということを測るべきですよ。
県・岩永 そこはあのボーリング調査をする代わりに、その現地調査っていうので、それを書いてますので、あのそういう形では必要ないと思っています。そこは変わらないです。
宮本 そういうふうな判断で地下水位が高くなってるだろうと、その推測でやりますよと。若干リスクはありますけれどもと。確信できないわけですからね。そのことは知事ご存知なんですか? そんなことで私はこんな決断できないと思うんですよ。
(??ハッキリしなさいよ)?
西島 知事はご存知なんでしょうか?
(知事に報告しとっとね。あげて調査したって言わんばろもん)
県・岩永 今のあの調査、Q&Aですね。 ホームページに載せておりますけども、そこは報告をしております。なので知事も話をしております。まあ、ただその実際のその詳細なところまでどこまでご存じかっていうのはありますけれども。
西島 ため池なんかがあって、地下水の高いところはあるけども、それが全部とは限らないということ。
県・岩永 はい、だからそこを歩いて回って判断しているので、じゃあ低いところがどこにあるかっていうのをずっとそこにやる必要があるのかというと、そこまではないというふうに判断しているということです。
(脆弱部はどがんなったとですか)
宮本 まあね、私本当にね、あの本当に心配しているんですよ。これ本当に漏れたら大変なことですよ。ほんまにそのなんか、まあなんか誰かあの、クビ切ったらいいとそんな問題じゃないですよ。もっと深刻な話ですよ、これは。それを今みたいな、説明で納得しろと、私が知事だったら本当にないな。
西島 歩いて回って地下水が判断できるというのが、やっぱりちょっと説明として。
県・岩永 一般的な話としてですね、まず、そのいろんなダム計画を立てる上にあたっての一番最初の第1段階として、まあ、そういうことで決めていきますので、まあ、そういうやり方に基づいてやっているということで、あのそこは調査が足りないというのは考えてないですね。
西島 えっと歩いて地下水位を判断するのが一般的だという話なんですか?
県・岩永 ダム計画を立てるにあたっての、そのダムサイトを決める中での、まあ1つの大きな指標になります。
西島 それはダムサイトを決める以前の話ですか。
県・岩永 ダムサイトを決めるにあたってのポイントとして、その水を貯めた時にどうなるかと。
西島 決めた後にボーリングをして、ダムサイトは地下水が低かったと。だけれども、その全面的に地下水が低いかどうかを判断するのに、歩いて判断するというのは一般的なんですか?
県・岩永 あのそうだと思います。
宮本 歩いて地形を見るというのは、予備調から実調に上がるとき、昭和48年から9年かな、その時の話です。今はもう建設やって、もう下手したら本体をやろうかというふうな時期に歩いて確認しますか? ということは、それはないです。
県・岩永 歩いて確認します、じゃなくて、あの確認をしておりますということですね。(笑い)いやいや現地調査っていうのは非常に有効な調査方法だと思いますけど。
宮本 分かってます。分かってますけど、だけど、所詮は歩くんですよね。それだけでそんな確信できませんよね。
県・岩永 そこはあの調査手法として、あの確立していると思いますので。
宮本 現地調査で地下水位を確認するなんて聞いたことないですよ。 それでなおかつね、ダムサイトで地下水が上がとったら、これは推測できますよ。周辺もこうなってるだろう。ここがあまりにも地下水位が低いから心配してるんです。
県・岩永 繰り返しになりますけど、その周辺でそれを確認してるというので、まあ、地下水はどこかの段階で上がっていっていると考えております。で、そこの地下水位の低いところに対しては、そのこの赤の範囲の基礎処理法というカーテングラウチングというので、遮水をしてやれば、あの水が漏れる心配はないというふうに判断して計画を立てているということです。
西島 他にあるんですかね。こういうやり方をしている例というのは。
宮本 基本的に言うとですね。 ダムサイトで地下水位が上がらないようなサイトは、基本的には実地調査計画の時にはねられるんですよ、 一般的に。だけどここはそうやっている。さっきの設楽のあのパンフレット見てたら、ダムサイトの貯水池は地下水位が高いんですと。 それをちゃんと調べて。だから水漏れませんよということを国交省は宣伝してるわけです。ここは地下水が本当に高いかどうかが、まあ多分高いでしょうということなんですね。だからそれでもってね。水が絶対漏れませんなんていう話ができないんじゃないかと思うんですね。
県・岩永 多分高いでしょうじゃなくて、そこは現地調査をして。なかなかご理解はいただけないかもしれないですけど、そこをちゃんとあの見る、確認しておるということですね。
西島 なかなか。 評価が… でも、そうですね。だからそういうやり方が許されるというか、認めると、こういうふうに、こういうあのところにマニュアルに書いてあって、認められているみたいなのを示していただければですね。 我々もあの判断??がしやすいかと思うんですけれども、ちょっともしそういうものがあればですね、あのお示しいただきたいなというふうに思います。
宮本 で、もう1つね。 あのまあ、本当にチェックという意味でさっき言いましたよね。九州でダダ洩れになったダムありましたよね。でもそのお金をかけて修理した。そのダムがどうして漏水したのかと。ダムを作って、試験湛水をした後に。その辺のことは分析されました。
県・岩永 あのその原因については、あの本当にそうですね。
宮本 一応ですね。そういう事例がすぐ近くにあるわけですから、そこの原因を分析してもらって、その観点からしても石木ダムは大丈夫ですと、後で、しもたっていうことはもうないですということを次回説明してください。
西島 よろしいですか?あの農水省の大蘇ダムですね。
県・岩永 あの一応保留させていただきます。
西島 はい、お願いします。えっと時間がですね、15分前になりましたが、今日ちょっとどこまでやるかなんですけど。あと、えっと費用対効果と環境とあとは現地の方へのご説明なんですけども。
西島 B/Cまでやりますか。
県・岩永 そこまで。
西島 B/Cまでやりますか。ではえっとポイント⑪です。
県・岩永 ポイント⑪になります。 費用対効果B/C。事業費に見合うだけの便益があるのか? 事業費増額⑪番。事業費増額や工期延長によっても、ダムの便益ベネフィットが費用コストを上回ることができるのか? こちらですけれども、まあこれはあの昨年のですね。あの事業再評価の方の手続きを見てますけれども、その中で費用対効果の分析に査定については420億円、新事業費420億円に対して、1.11ということで、そういう結果が出ております。
西島 ありがとうございます。宮本さんからお願いします。
宮本 去年の再評価の時に県から示されたものですけど、あの事業費がおっしゃる通り、全事業の事業費が増えてますよね。 で、増えてるんだけども、B/Cがそんなに下がらなかったということで、実はこの便益が増えてるんですよ。で、この増えている要因は何かといったら、流水の正常な機能の維持に対する便益の増加ということになってるわけです。で、流水の正常な機能の維持というのは、例えば流水が水が綺麗になったとか。 船が通れるになったりとか、あるいは動植物の生育によくなったとか、景観が良くなったということなんですね。 で、これを計算するときには、石木ダムがですね、洪水とそれから水資源開発と洪水調節分と堆砂量で、他の用途がなくなってですねえ、流水の機能と堆砂、この分だけのダムを作ったときには、どれだけのお金がかかりますか? というのを身代わり建設費ということで出してるわけですけれども、流水の正常な機能の維持便益費が、身代わり建設費が5年前の160億円だったのが、279億円、139億円増えています。このことによって便益がそんなに下がらなかったということですよね。それでここはね、非常にあれなんですけど、その流水の正常な機能を維持した先の景観だとか、生物が、水がきれいになるとか、そういうことなんですけどね。これ実態として何も変わってないですよね。 その石木ダムから、たくさん水が流されてもなし。 それで、便益がですね、事業費が増加するから増えただけのことなんですよね。 で、この算定の仕方というのは、私は非常に非合理だと思っています。 これは会計検査院もそう言っています。で、これに対してまあ率直にどう思われます?
県・岩永 はい、あの今あのお示しいただきましたけれども、あの流水の正常な機能の維持のためを目的としたダム、仮想のダムを作った場合の費用ですね。それを??しておりまして。で、あの昨年の事業再評価ではその人件費とか、資材高騰に伴う資材価格の高騰に伴って、この身代わりダムの費用が増加しているということで、その流水の正常な機能にかかる便益も増えたと。 まあそこでその合理的ですかっていうご質問ですけども、これはその国の方からあのこういったやり方でするようにという、その全国のダム事業で統一したやり方と、その通知に基づいて行っているということで、あのまあ、こういうふうに考えております。
宮本 あの私も国がこういうふうな国交省が、こういうことしか計算できないんですよねという。 まあ、言いわけとして、その前にお聞きしてるんですよ。 だけど、本当にこれであのダム技術者として国交省が言うとおり、そういう考え方、これおかしいと思うでしょう?
県・岩永 それは思わない。あのあくまでも数字に基づいて行っているということになりますので。
宮本 まあまあそれならそれ以上のことは言いません。
西島 えっと続きがあります。⑫、⑬。
県・岩永 ⑫ですね。ダムの便益を算定する前提となる洪水被害想定は、河川改修が進んでいない昭和50年の河川状態ではダムの便益が過大となる恐れがある。すでに河川改修が終了している現在の状況(粗度係数も変化している可能性あり)のもとで、明確に算定するべきではないか。これに対する答えですけれども、川棚川の治水対策はあの最初に申し上げましたとおり、昭和50年から河川整備とダム事業の最適な組み合わせによって、計画規模百分の1を目標として整備を行ってきております。で、その中で、まあ、現在、ええ、まあ、事業の評価にあたっては、その一連の事業が、昭和50年当時の河川状況をもとに便益を算定しているということで、まあ、そこについては、あの事業開始の時点を基準とするということで、あの妥当なものと考えています。
西島 ありがとうございます。宮本さんからお願いします。
宮本 あのこれはですね、昭和50年の時の山道橋の流下能力は587トンだということを出されて、計画流量が1130トンということで、あの河川改修とダムの費用をこの比率で0.259というふうにやって計算されていってるんですよ。で、これはね、昭和50年事業を開始するときには、治水事業とダムを一体的にやっていくということだから、私はやむを得ないやり方だと思います。ただし、ものすごいややこしいんです。それでですね、被害軽減額っていうのを計算されてるんですけれども、ここがですね、例えば10年に一回の洪水でも被害が出てます。30年50年出てるんですけどね、これがダムと河川が改修まだできてないときの話なんですね。 ところがですね、今、下流は1130トンで、百年に一度の河道が完成しています。 上流も一応1/30ができているということになると、今これをやったら、ここがほとんどゼロになるんですよ。 百年に一回というのは、今の計算したら、まあ1130トンですから被害は出ますという話になってるんですけど。 まあだけどここに書いてある 7億2600万円でもめちゃめちゃ小さくなる。で、これは治水経済調査マニュアルではですね、あの、現況河道から事業の経済評価を行うことが適切でないものについては、適切な時点まで遡るになっているが 要するに、現状などから事業の経済評価を行うことが適切でないものに例外を限ってその必要性があったら、50年前までさかのぼった河道評価を行うことになっている。 ところがですよ。 これ今のこれ見たら、まあ明らかに河道状況が50年前とは違っています。 でもここは完成しています。 被害が一番大きかった下流が。で、ダムはまだできてないダムの便益これからでるわけですね。作ってから、それであれば石木ダムの便益を出すということであれば、今の河道状況でダムができたときにどうなるのか、その便益を計算するのがですね、一番合理的であって正確だし、一体的に昭和50年の河道からですね、ややこしい計算して仮定を置いて計算する必然性というのが、この治水調査マニュアルの文言からしてもないと私は思います。 だから、最終的には昭和50年稼働をもとに算定する合理性はないんじゃないですか。 なぜ50年から計算する必然性があるんですか? ということについてお教え願いたいということです。
県・岩永 まあ、あの昭和50年当時の河道を基点として、今、この事業、石木ダムと河川改修という事業を、一連の事業として開始するということでですね、まあ当然その事業が進めばですね。 えーもうその洪水による氾濫の危険とか、浸水想定利益が減少をすると、被害想定額が減少していくということが考えられますけれども、それはその治水事業の実施により、目標に至る過程で生じる、まあ、当然の効果というふうに考えております。あのこちらの片上がりについては、その事業評価にあたってはあの繰り返しになりますけども、治水事業を一連の事業として評価するということで考えておりますので、そのまま???を処理しているということは考えておりません。
宮本 だから私が言ったのはあの、50年当初は一緒にやるということですから、いいんだけれども、もうすでに河川の方はもうほぼ下流は全部できてるんだし、あとは30年分の1はまではできているわけですよ。あとは石木ダムのあるかないかの話だから、石木ダムの便益を出そうと思ったら、現況の河道でやった方が、よっぽどすっきりと石木ダムの被害軽減額が出てくるわけでしょう。だから一体的にやる必然性、その例外的に昭和50年に戻るというですね。 必然的な理由が全くないじゃないですか。だからわかりやすく、今の河道条件でダムがあったらない時とある時とで比較すればいいだけなんですよ。 計算もものすごく簡単ですよ。 だから、なんでそういうふうにやらないんですか? ということ。
県・岩永 繰り返しになりますけれども、その一連の事業として??を行っているということですので、まあ、そういったあの今の状況でやる必然性はないというふうにと考えているということになります。
西島 机上?でやったらこうなるっていうのはよろしいですか?仮に??でやったら。
県・岩永 あの今の河川改修が終わった、あの合流点より下流、終わってますけども、まあ、その時の雨という??が出て、62年に一回から80年に一回ぐらいの相当の洪水に対して、というふうに考えておりますので、まあ、あのーまあ、その表のまあ10年のところとか、30年のところとか、まあ、ゼロになるっていうのはあるかなと思っています。
宮本 うん。 だからやっぱりあのまあ、私は80年にゼロにしたんですけども、今おっしゃったら、じゃあ例えば60年とかっていう話でしたら、10年、30年、50年かな、ぐらいのところはゼロになるわけですね、この計算で行くとね、だけど、今はここの数字が入ってるわけですよ。 だからこれも明らかに違った情報が入ってるわけです。 だから、こんなややこしいことをするよりは、この状況でダムだけの費用便益やったらいいじゃないですか。 その方がスキッとするじゃないですかということです。
県・岩永 あのあくまでもそのダム事業、河川事業としてですね、あの一連として考えているという。そこはもうちょっと変わらないんですね。あの。
宮本 だった、 変わらないんなら、なぜ変えたらいけないのかということを説明してくれないと、自然に考えたら今の状況でダムがある時とない時とで、ダムの便益を出すのは簡単だし、より正確なんですよ。それを昭和50年にまで戻って、ダムと河道をぐちゃぐちゃにして、訳の分からない、なんか分担率みたいに出してやるなんてということは、全くやる必要ないんです。それをなぜね一体的にどうしても岩永さんがしたいというその理由を聞きたいと。
県・岩永 あのあくまでもこの事業っていうのが、そのダムと河川事業の最適な組み合わせで行っていると、その昭和50年度からもやったり事業であって、それはそこで…。、
宮本 それは治水事業でしょう。今言っているのは石木ダムの費用対便益。
県・岩永 一連の事業として考えている分の石木ダムの効果ということになりますので、まあ、あの今現在のような評価の仕方をしている。
西島 現状を前提としてダムの効果を出すと、昭和50年を前提として出すよりも、ダム効果が小さくなるっていうのはいいですか?便益が。
県・岩永 小さくなる可能性はあるかなと思いますけど。
西島 そんなところで今日のところはいいですかと。では⑬
県・岩永 ⑬ダムの治水便益について、代表9洪水のうち、8洪水では1/100洪水であっても被害は発生せず、唯一被害が発生する昭和42年7月洪水による被害想定だけで算定することは適正か。 ということですけれども、⑬番、ダムによる治水便益というのは、洪水による被害低減額になります。あの最初にも説明しましたけれども、治水計画における対策の目標とする対象事業というのは、あの9洪水あった中で、まあ最大の流量となるもの対象流量とするということにされております。 したがって、石木ダムではあの川棚川において流失量が最大となった昭和42年7月型洪水により算定をしているということで、あの、先ほどの一番大きくなって昭和42年7月型洪水で、あの被害のための便益を算定しているということになります。
西島 ありがとうございました。
宮本 あのこれは9の雨の降り方をやって昭和42年7月だけですね。この現在の山道橋の1130トンを超えるということで、他の雨の降り方やったら百分の一であろうと、被害はゼロということなんですよね。 そういうことですね。で、そうするとまあもう一回しつこい書きましたけれども、まあこういうふうなことになっています。昭和42年7月の洪水は下流の分だけ見ると1億8800万かな。今なんかそういうに被害軽減額が出てますけれども。で、これだけの数字でまあ便益を出したんですけども。百、百年に一回の雨というのは400ミリですね。で、それの発生確率は百分の一なんですよ ね。ところが、それでいろんな雨の降り方がありますよと。決して昭和42年7月の大雨ばっかりが降るわけではないわけです。 まあ、言ったらこれ独立して同じぐらいの確率で降るわけですよと。他のパターンも。そうしたら百年に一回、400ミリの雨の時に9つの雨の降り方があって、他の8つが被害ゼロで1つだけがあるから出てくるというのであれば、これ平均するのは当たり前じゃないですか。なんで一番高いものだけで便益なんですか。これが400ミリの雨の昭和42年7月の大雨の形でしか降りませんよというのであれば、これでいいんですけどね。他の降り方があるわけです。 そうしたら、これは他のは全部ゼロなんですから被害軽減額が、この平均して出すべきじゃないですかというのが私の素朴な質問です。
西島 お願いします。
県・岩永 はい、これもあのまあ、先ほどの質問に対する回答と同じような形になると思うんですけれども、まあ、この計算のやり方っていうのが、その次のマニュアルですね。あの治水経済調査マニュアルというものについて計算をしておりまして、あのこういったやり方、あのマニュアルに沿って、こういうやり方をしていくということになっています。
宮本 だけどあの、私が今言ったまあ説明でわかるでしょう。ね。おかしいね。その国が指導していること自体が。
県・岩永 おかしいかと言われると、そうは思わないんですけれども。まあ、そういう意味でということ…。
宮本 いや、だけど、岩永さんもう慣れてるからそうだと思ってるけれども、若い河川課の人なんかはね、なんでかなと思いますよ。 ただ、普通に読むとそうだと。この昭和42年7月の雨というのは、まあ言ったら特殊な雨なんだ、降り方ね。 で、400ミリの雨が降る確率は1/100です。 しかし、その400ミリが昭和42年7月のあの降り方で降るという確率は、1/100じゃないじゃないですか。これは同等に降るとしたら1/900になるじゃないですか。 発生確率は、そうでしょう。理屈で言えば。だからその国のマニュアルがおかしいでしょう。
県・岩永 おかしいかどうかではなくて、その国のマニュアルに沿って算定しています。
宮本 まああの、おかしいと分かってるけども、それはそのマニュアルでしっかりやってますと。
県・岩永 あのおかしいとは言ってませんので、あのマニュアルに沿ってやってますということです。
宮本 まあ、ここはあのいくら私が言っても国のマニュアルがそうなってますと言われたらってこれ、実はこれがおかしいというのは30年前から言われてるんですよ。河川局内で、だけどそれをいくら言っても、これを担当している河川計画課がうんと言わないんです。これをやるとダムの便益がガタっといっちゃうからです。だからこれは引きずってるんですよ。まあ、でも県の人はそんなことはご存知ないから、いや、まあ、そういうマニュアルだと思っておられるけれども、実はこれは本当にあの大問題なんです。まあだけどもこれはまあいいです。これ以上言ってもあの間違ってますと言えないと、まあだけど、本当はそうですねってことは確認したでしょう。そうですね。
県・岩永 それはあのいいえと答えます。
西島 あのまあ考えていただけたらいい問題かなと思いますけれども、えっと予定の時間になりましたので、えっと、まあいろいろあの今日、引き続きご検討いただきたい点などなど。続いて、次回に。 またあの。だからこそれも含めて、次回にはい。あのこうばるの方からですね。 ちょっとご質問を今日ちょっとこういうことを聞きたいんだけど、ということをいただいたんですけど、なかなか時間の関係で難しいので、それも含めてあのお渡しをしてですね。 あのまあ、次回設けたらとも思いますけれども、そのような方向で今後協議させていただくということでよろしいでしょうか?
(次回お願いします)
河川課長・小川 あのまだ残っている項目もございます。で、あの今日の保留の案件もございますので、そういったのを踏まえてですね、今後をどのようにしていくかというのも、またあの市民委員会の皆様とですね、調整をさせていただければというふうに思っております。ちょっと持ち帰りまして、ちょっとあの新たな疑問点とか、そういったのちょっと整理いたしますので、そういうことでやらせていただきたいと。
西島 よろしくお願いします。では進行をお返しします。
県・司会、森 それでは本日の説明会をこれで終了したいと思います。皆さんお疲れ様でした。