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県・森 それでは、ただいまより石木ダムの技術的な疑問等に対する説明会の第3回を始めさせていただきます。はじめに、長崎県土木部長の山内からご挨拶をさせていただきます。
県・山内 4月より長崎県土木部長を拝命した山内でございます。本日は忙しい中お集まりいただきありがとうございます、この石木ダム事業につきましては、これまでの長い経緯の中で、事業への賛否、様々なご意見があると承知しております。近年全国各地で甚大な自然災害が発生しておりまして、この石木ダムについてもその役割は大変重要であるというふうに認識しております。昨年度行われました事業の再評価の中でも、改めて事業継続が決定されまして、私どもといたしましては、令和14年度の完成へ向けて着実に工事を進めているところであります。一方で、ダム予定地である川原地区にお住いの皆様におかれましては、まだご理解とご協力をいただけない方もいらっしゃるということで、この皆様のご理解とご協力を得るということが事業を進めるうえで大変重要になるという従来の考えについては、まったく変わりがありません。本日は4月と6月に引き続き、市民による石木ダム再評価監視委員会からご指摘がありました技術的な疑問点について、まだ説明しきれていない点がございますので、これまで説明させていただいたことなどを出させていただく予定としておりますのでよろしくお願いいたします。
(県側紹介)続いて市民による石木ダム評価監視委員会の方お願いします。(市民委員会側紹介)
市民委・西島 市民委員会の委員長の西島と申します。本日はどうぞ宜しくお願いいたします。県にはいつも、今回3回目になりますけれども、毎回休日にもかかわらずご対応いただきまして、ありがとうございます。特に、第2回はちょっと調整でいろいろとご配慮もいただきましてありがとうございました。今日お集まりいただいた皆様にも、本当に暑い中ありがとうございます。石木ダムは50年前の計画ですけれども、この間、事業再評価とか行われた中で必ずしも取り上げられなかった論点についてこの場でやり取りをさせていただいて、皆様と意識を共有して考えていただく場にしていけるのではないかと思っております。本日も宜しくお願い致します。特に今日は質疑をさせていただくんですけれども、できればこの後に、前回知事が出席されればということについてのお話もあったかと思いますので、その在り方についても少しお話をさせていただければなと思っておりますので、ぜひ宜しくお願いいたします。
県・森 本日の出席者について県側、市民委員会側それぞれ自己紹介させていただきます。
(出席者自己紹介)
県・森 それでは質疑の方に入りさせていただきたいと思います。西島さんお願いします。
市民委の質問項目の残りについて質疑
洪水時の流出計算モデルは再検証を
市民委・西島 皆さんに4枚ものの資料をお配りしております。10の質問ということで、もともと第1回で15の評価ポイントというものに基づいて質疑をさせていただいてまして、その結果を踏まえての質問です。6月の第2回で質問3まで質疑させていただいておりますので、今日は4から始めさせていただいて、できれば休憩を途中挟みたいのですが。7の前後ぐらいでいいのかなと思っております。質問4のところ、ポイント②というのがあったんですけれども、ポイント②は流出解析という問題、百年に一度の雨が降った時に石木ダムに流れてくる量が毎秒1400㌧という計算結果を基に石木ダムの必要性が言われているということに関しての問題です。質問を読み上げます。「近年の大きな洪水である平成3年9月洪水、令和3年8月洪水で流出モデルを再検証すべきではありませんか」、という質問になります。理由というところの下線を引いたところが県と市民員会の見解の異なるところです。
県・岩永 それでは回答させていただきます。質問4のところ。前回までの回答と少し繰り返しになるところもありますが、ご了承ください。川棚川におきましては、100年に1回の雨を設定しておりまして、過去の川棚川に大きな洪水が起きた時の雨を引き延ばして流出計算モデルの方に当てはめ、実際どれだけの流量が流れているかということを出しまして、それに対して治水計画を立てるということを行っております。その流出計算モデル自体が検証できていないのではないかということでございます。これにつきましては、川棚川におきましては、昭和63年6月2日、平成元年7月28日、平成2年7月2日に発生した比較的大きな洪水で流失計算モデルの検証を行っているということになります。その中でも、平成2年7月2日の大雨と言いますのは、直近で川棚川が氾濫した大きな洪水ということになります。実際の洪水での検証も行っていることになります。計算値が実測値と適合していくかどうかにつきまして、中田橋では実測データは2山であるが、計算値は1山であり、再現できていないのではないかというようなことがございましたけれども、こちらにつきましては、確かに中田橋地点といったものはそういったものが見られるんですが、全般的には計算流出波形と実績波形というものがほぼ一致している。ピーク流量もほぼ同等となることを確認しております。それから、もう一つ技術基準の中で謳われております誤差評価値を計算しておりまして、0.03以下になるということで、誤差は非常に少ないということを確認しているということでございまして、この流失計算モデルについて妥当ではないかと考えております。それから、その後の平成3年9月であるとか、令和3年8月の洪水で再検証すべきではないか、ということでございますけれども、これも前回までの回答の繰り返しになりますけれども、既に計画を策定済みのところであって、今回のような、例えばその後に大きな洪水が起きたときに、その都度そういった検証を行ってモデルを変えていくということはしておりませんので、現段階で改めてそういったものを行う必要はないと考えているところでございます。
市民委・西島 宮本委員からありますでしょうか。
市民委・宮本 第1回説明会の時にも、昭和63年7月の実測流量と流出計算の整合性というものが出されていました。そして平成元年7月の洪水についても出されていました。ただし、これについては昭和63年7月はピーク流量は山道橋で約400トンということでした。そして、平成元年7月の洪水では約330トンということで、これは基本高水1400トンに比べると非常に小さいということで、このような小さな洪水でモデルを検証してもそれは意味がないのではないですかと。中小河川計画の手引きにも書いてますけども、小出水の際の定数を用いた場合、大出水の再現性に問題があるということで、流域定数については近年の大きな洪水において検証された定数を用いるべきだと書いてある。そういうことを申し上げましたら、岩永さんから、確かに63年7月や平成元年7月の洪水は小さいですね、小さく思いますというご発言がありました。それなりに大きな洪水の平成2年7月洪水で約830トンです。これだと最近では大きい方かなということで、重要な検証の材料になるかなと思ったんですけれども、肝心かなめの基準点である山道橋の流量観測データがありません。石木川が合流するんですけれども、石木橋の流量観測データもないということです。比較的大きな洪水の検証にとって大変大事な本川の基準点とダムの直下といいますか、下流の基準点の石木橋の流量データがないということで、これではこのモデルは実測流量で検証されたとは言えないんじゃないですかと申し上げました。繰り返しになるんですけど、先ほどの岩永さんの話では「いや検証したんです」とおっしゃっているんですけども、300㌧、400㌧の非常に小さな洪水で、仮にやってたとしても、肝心かなめの山道橋と石木橋ダムのデータがないのでは、全く検証したことにはならないと思っております。それから、その後の洪水で、平成3年9月、あるいは令和3年9月の洪水で、これはそれなりに大きな洪水だったんですけれども、なぜこの時にこういう洪水でモデルを検証しなかったんですか?ということを質問したときに、「計画がその時点では固まっていたので、やる必要性がなかった」というお話がありました。私は、ここは非常に疑問がありまして、現在もそうですけれども、各計画について再評価をやってるわけですよね。この再評価というのは、釈迦に説法ですけれども、公共事業の実施過程の透明性の一層の向上を図るために再評価を実施する、そして必要に応じて見直しを行うんだということが国交省の再評価実施要領に書いてあります。この再評価制度をつくったきっかけは1995年、長良川河口堰の本格運用を決定する際に、当時の建設大臣である野坂浩賢さんが 「これからの公共事業というのはもっと透明性を高める必要がある」とおっしゃいました。これはどういうことかと言いますと、一度決まった計画があるから無条件に続けていく、ということじゃ駄目です。常に計画の正当性とか妥当性をチェックして随時再評価しなさいということです。妥当性についてチェックをして、事業を続けていいのかどうかということを随時再評価しなさいよということで、この再評価制度ができたんですね。これは今も続いているわけです。そうした時に、先ほど計画がもう決まったから、後の大きな洪水ではチェックしませんでしたということは、全くこの再評価制度の意に反することだと思います。そういうことからしても、常にその事業の正当性をチェックしていくために、そして、その事業を継続していいのかどうかということを判断するために、最新の洪水でチェックするということは当然だと思います。そういう意味において、先ほどの岩永さんのご回答というのは、私には落ちないということなので、再度ご説明をお願いします。
県・岩永 平成2年7月の洪水ですけれども、山道橋地点において実測流量がなかったと、確かにこの水位計が流されてしまってなかったということがございましたので、痕跡水位というのがあるかと思いますけれども、それを洪水の後に確認して、こちらの点、794.7というところですかね、こちらの方を確認しているということでございます。それからもう一つ、再評価制度というのがございましたけれども、石木ダムは50年前に建設採択されたものではありましたけれど、実際にその後に河川法の改正があって、河川基本整備方針の策定というような流れになっております。流れとしましては、平成9年に工事実施基本計画を立てて、平成17年に河川整備基本方針を策定、平成19年に河川整備計画を策定しました。その時に今のこういった流出計算、雨量の話もそうなんですけれども、こういったものを全て川棚川水域の河川整備計画を立てるときに有識者で構成された検討委員会で審議していただいております。河川に関する法令とか実施基準に基づき策定しているもののチェックをしていただいていると。またその後に、ダム検証という手続きが平成22年頃だったと思いますが、その中でも、今後の治水対策の在り方に関する有識者会議で審議をしていただいているということでございます。それから、事業認定でも同様の手続きを踏んでおります。そういったことで、治水計画の内容は確認されております。さらに、事業認定取り消し訴訟、事業に反対する方々が起こされた裁判がございましたが、その中でも、こういった資料を全て提出して、数年かけてチェックをしていただいて、最終的にこの川棚川河川整備基本方針については不合理な点は見当たらないとして、認められているということでございますので、我々としては正当な手続きを踏んで行われたと考えています。
市民委・宮本 山道橋では平成2年の洪水のときに痕跡があったと、それでピークを押さえているんだというお話でしたけれども、これは河川で仕事されている方だと分かると思いますけれども、流量観測の精度と痕跡での推定の流量というのは、全く精度が違います。まさに痕跡というのは、洪水が終わった後、その場でごみと言いますか、洪水がどこまで上がったかというのを、後から調べるものでして、それによってこの流量は確かなんだということは、非常に精度が低いということ。それからもう一つは、この痕跡というのはいつの時点でそこのピークに行ったかというのは分からないわけです。非常に大事なポイントは、石木川と山道橋のピークがどのようにズレているか、それがこのモデルで表現されているかということなんです。痕跡だけで「チェックしました」というのはおかしい。そしてなおかつ、石木川についてはまったく流量は観測されていない。だから、これをもってモデルが検証されたということは非常に厳しいと思います。それから、公共事業の再評価について、今ダムの計画ができてから、河川整備計画、あるいは基本方針の平成19年から21年ですかね。この当時に作成したと、そのときに検討委員会でちゃんと審議してもらったんだと。あと裁判とか事業認定でもそれでOKですよと言われたということなんですけども、そういうことで計画がオーソライズされても、その計画が現在においても正当なのか、継続してもいいのかということをチェックすることが再評価制度なんですよね。だから、そういうことのために、山道橋では痕跡しか分からないということで、これはかなり精度の低いデータですから、その次の大きな洪水が来たときにチェックしよう、これでちゃんと検証しておこう、ということをするのが当然の河川課の責務だと思うんですね。だから、検討委員会でOKになりました、裁判でOKになりました。だからもう後から来た大きな洪水でチェックすることをしないということは、再評価するということを非常に軽視されているというか、再評価制度の趣旨を理解されていないのではないかと私は思いますよ。
市民委・西島 私からもお聞きしたいんですけれども。平成3年9月、令和3年8月の洪水の実測データはあるんでしょうか。
県・岩永 令和3年8月の方は水位が計測できていますので流量というのは換算できることになります。平成3年は取れていなかった。
市民委・西島 ちなみに、平成3年はなんでデータがないんでしょうか。
県・岩永 やはり流量計の異常、水位計の異常という…。
市民委・西島 令和3年は数字はあるんだけども、検証はしない?
市民委・宮本 それは水位だけ測ったけれども、流量観測はしてなかったということですよね。何で流量観測しないんですか。令和3年って結構大きな洪水だったでしょう。普通はやりますよね、流量観測は。なぜしなかったかというのが私はどうも解せないんですよ。もうすでに継続が決まってるから、後から大きな洪水が来たって、そんなもんは測らないよっていうのは私は理解に苦しむんですよ。
県・岩永 その前からの繰り返しになるんですけれども、計画でも作成されたあるものについて、改めて見直すことはしていないということです。ただ、その水位から流量への変換、そういったものができてきておりますので、そこの確認はしておいて。
市民委・西島 治水計画に限らないと思いますけれども,ある課題解決をしようとするときに、データというのが基礎にあって、それを基に必要な見直しを行っていくというようなものがおそらく行政の運営の中であると思うんですけれども、今のお話は、石木ダム計画は決まったものだから流量を測らないとか、そういうことではないような気がするんですけれども、ちなみにほかの河川では流量観測についてはされているんですよね?
県・岩永 水位の観測はやっております。
市民委・宮本 水位の観測は水位計があるのだから当然やっているわけですね、自動的に。なおかつ、大きな洪水のときには流量観測をやって、きちっとその時に流量を測る。そして、その大きな洪水のときに今までとは違った洪水が来たわけだから、河床の形状も変わっているかもしれない。そのときに改めて水位と流量の関係のH-Q式をつくるというのが、通常の河川管理のやり方ですね。それをされてないということが、腑に落ちないということです。
県・岩永 新規で河川計画を立てようとするところでは、当然そういったやり方で水位計を立てている。これは間違いないことです。川棚川についてはそこまでやる必要がないと。
市民委・宮本 だから、何遍も言いたくはないけれど、再評価するということが決まっているわけですから、5年ごとの再評価のときに、「何年か前にやりましたよね、あれで決まってるからもういいでしょう」と言ってるのと同じなんですね。再評価の時点で、それまでの新たなデータを基にやっぱりちゃんとチェックしましたけれども、間違いありません。だから、このダム計画、治水計画は継続しますと、いうことなんです。それを、「5年か10年ぐらい前に決めましたから、それ以降は何もチェックしてません」と。それなら最初からする必要ないんです。
県・岩永 長崎県の再評価制度と言いますのは、その時点での例えば残りの工期の話であるとか、事業費の見直しとか、そういったものを含めて、各分野の専門家の方々において、今後継続していく必要があるのかどうか、そういった妥当性を判断していただいております。河川整備計画とかそういったものについては、そちらの策定時にそちらの委員会で検討されておりますので、県の再評価委員会の中で改めてそこを審議するということはしない、ということで県は行っております。
市民委・宮本 国交省の再評価実施要領で、必要に応じて見直しを行って、事業は継続か、適当でない場合には事業を中止する、と言ってるんです。今の岩永さんの話では、こんなことは議論せずに、残事業がどうで、後どうなりますか?ということを確認してもらうためのものが再評価だとおっしゃるんなら、これは再評価制度をまったく長崎県は理解されていないと私は思わざるを得ないんです。
(拍手)
県・岩永 長崎県の再評価制度においては、そのように謳われているということですので、それに従って行われているということです。
西島 もう一度
県・岩永 長崎県の再評価制度の中には、そういった河川整備基本方針とか整備計画において、策定されたものについては、そちらの方の結果を生かすといいますか、それを用いて再評価を行ったことにするということになっておりますので、あのまあ、それに従ってやっているということです。
市民委・西島 新しいデータは使わないということをおっしゃってるんですかね。
県・岩永 要するに、はい、その都度その都度、5年に1回の再評価のときに、そういったあの治水計画そのものを見直していくことはしていないということ。
市民委・宮本 ちょっと待ってください。それはね、整備計画基本方針のときに決まった計画を、長崎県の場合には、それ以降の再評価のときには整備計画の見直し、事業の中止も含めて、そういうことはやらないんだと今おっしゃったわけですよね。これねえ、それは全く違いますよ。私は、実は、この河口堰の本格運用のときに、野坂大臣がこういうことをおっしゃって、それで再評価制度をつくれということを言われて、私がつくったんですよ、再評価制度を。(拍手)私はそんなつもりじゃまったくないですよ。整備計画ができていても、例えば5年後、10年後に想定したことと違った、あるいは新しいことが分かった、あるいは計画をつくったときの何かの間違いが分かった、そのときには事業を中止するということを含めてやるのを再評価制度ということです。それを今、「いや、長崎はそんなことやってません」と言われたら、これは次行けなくなりますよ。
県・岩永 まあ、そのようになっておりますので、ご自分がしていただいたと言われましたけれども、そこは長崎県として、そういう解釈で行っているということです。
市民委・宮本 そうすると、長崎県はこの国交省の再評価実施要領は無視して、県独自にそういう運用をしているということですか?
県・岩永 無視をしているということではなくて、それを基にして長崎県の再評価要領を…
市民委・宮本 ご説明では要するに、中止とか何とかかんとかを5年ごとに見るんじゃなしに、残事業がどうだとか、そういうことをチェックするだけであって、整備計画が決まったことだからとか、ここについてはあまり疑問を挟まないんだということおっしゃったから、それはこの制度の趣旨と違いますよって言ってるんですね。それをいや、長崎県はそうやってるんだと言われたら、これはあのちょっと私はちょっと…
県・岩永 あの私が言っていることはそういうことですので、間違いがありませんので。繰り返しになりますけれども、5年ごとの再評価にあたって、そういった治水計画をすべて見直しをして、妥当かどうか、治水計画自体を見直して、それに対するいろんな工事とか、そういったものを弾き直して事業の再評価を行っているのではありません、というのが事実です。
市民委・西島 長崎県の制度についてご説明を頂いているということだと思いますので…。
市民委・宮本 長崎県の再評価制度の実施要領にどう書いてあるんですか?
県・岩永 今ここでは…。
市民委・宮本 そんなもの、なくても分かるじゃないですか。そう書いてあるんですね?
岩永 はい
市民委・宮本 ハッキリ申し上げて、石木ダムの議論してるんだけども、そんなことの是非をすること自体が、もう既に「長崎県はそんなことを考えてませんよ」ということでしょう。いったいこの説明会は何のためにやっているんですか。知事が川棚川の治水計画、ダム事業について技術的なことについていろんな問題があるというのなら、それについては説明を尽くしますとおっしゃったんです。説明を尽くしますと言って、前に決まったことは全然見直すつもりはないとおっしゃるなら、こんなことやる必要がない。
県・岩永 説明を尽くすということは申し上げておりますけれども、説明を受けて計画を見直すというのは言ってないんですよね。そういう話ではなかったんですから。技術的な疑問点があるということで、そこに対するご説明をするということで、この会だと思います。
市民委・西島 非常に重要なご説明を頂いたと思うんですね。見直すつもりはないけれども、県の考え方なりを説明すると。
県・岩永 繰り返しになりますけれども、事業認定取り消し訴訟というのがございましたですね。ダム検証もございました。そして事業認定取消訴訟においても、この計画が不合理ではないということを認められたということがございまして、それに基づいて検討して、この計画を進めておるということでございます。
市民委・西島 挨拶でも申し上げましたけれども、そうした場で必ずしも取り上げていない、取り上げられていない論点を、宮本委員なり、委員からさせていただいていると思うんですので、我々としましては、当然そうしたことをきちんと受け止めていただいて、必要に応じて見直しというところまで、そういうことを考えながらやってきたところです。
県・岩永 あと、「取り上げられていない論点」ということですけれども、実際取りあげられているものもございますので。そちらはよろしいですか? 今回挙げていただいている質問が、すべて訴訟の中で取り上げられていないものということではないと思いますので。今回の質問が全てではない、取り上げられているものもある。そこを踏まえて今回回答しているということになります。
市民委・宮本 この1問だけで議論が長引いても仕方ないことだけども、これは非常に重大なこと、長崎県は再評価にあたっては計画の見直しだとか、当然中止だとか、そんなことは考えてませんとおっしゃってるんですよ。これが今のままで終わったら、今の岩永さんの発言が長崎県の公式な発言になりますよ。これについて小川河川課長よろしいですか?
県・小川 先ほどから何遍も繰り返しています通り、県の再評価、石木ダム事業に限らず、河川事業を計画を持って進めているところについては、再評価、5年ごとに計画を見直すということは今やっていない状況です。
市民委・宮本 見直しするしないじゃなしに、見直しも含めて場合によっては継続しない、中止も含めてやる、というのが再評価制度なんですけれども、そういうことは長崎県は初めから頭にない、単に一度もう決まった計画は、それが是だとして再評価をやってるんですかということをお聞きしたわけですけれども。
洪水の到達時間は本川3時間、支川(石木ダム)50分
市民委・西島 はい、そうですね、なかなか、そう、先に行きますかね。お答えはお答えとして受け止めて先に行きたいと思います。同じく流出検査に関するものですけど、山道橋までの洪水到達時間は変位式によって3時間とされているけれども、石木ダム地点までの洪水到達時間はいくらですかと、これは数字についての質問です。
県・岩永 第1回目のときにご質問をいただいて、当初は計算していないとお答えしていたかと思いますけれども、すぐできるということをおっしゃられまして、こちらの方で計算をしてみました。石木ダム地点での洪水到達時間は約50分ということになります。
市民委・西島 はい。よろしいですかこの点は、50分。
市民委・宮本 まあ一応50分ということで理解します。ただそうすると、山道橋の洪水到達時間が約3時間ですから、2時間以上、2時間10分ぐらいの遅れが違うということでよろしいですね。そういうことですね?
県・岩永 はい。
雨量、流量の算定が不合理
市民委・西島 では続きまして質問の6です。「流量の実測データ、雨量の流域内実測データを基に流出解析をやり直すべきではありませんか」という質問です。
県・岩永 流量の実測データ、雨量の流域内実測データを基にした流出解析をやり直すべきではありませんかと、こちらは先ほどからのお答え通り、やる必要性はないと考えております。で、この中にあります川棚川流域に一様に雨を降らせて流出計算を行うことが不合理ではないかということがございまして、こちらにつきましては、確かに中小河川の手引きでは50平方キロ程度未満が地域分布の必要性が保たれると書かれております。ただし、長崎県につきましては、なかなか雨量計が設置してないという所も多くございましたので、流域面積が50平方キロ程度以上で雨量観測所が整備されている場合には原則T線法による平均雨量を算出しておりますけども、この川棚川のように観測施設がない場合もしくは短期間での観測雨量しかない場合は近傍の観測雨量を用いて、佐世保雨量局のデータを基にして行っているということになります。それからもう一つの、計算で与えている雨量分布がおかしいんではないかということにつきましては、前回からの続きになるんですけれども、昭和61年以前は小流域ごとの降雨パターンを計算することができなかったということから、昭和61年以降に川棚川流域に雨量観測所が整備されたということがございまして、川棚川の流域平均雨量と佐世保雨量との相関を取ったうえで時間雨量を用いた形で一様な雨、1パターンですけども川棚川流域に与えて流出計算を行っているということになります。
市民委・西島 宮本さんからコメントがあればお願いします。
市民委・宮本 県が出された、いわゆる流出解析の結果というのでは、石木川のピーク流量と川棚川の山道橋のピーク流量が13時でほぼ一致しているということになってるんですけども、洪水到達時間が山道橋が3時間、石木ダムの方が50分ということで、2時間以上の差があるということであれば、当然、これが石木川のピークが前に行くわけですね。そうすると、この計算結果はずれてくるというふうに考えられますですね。それが1点ですね。それともう1点、これが計画雨量ということで、昭和42年7月9日の佐世保の雨の降り方をベースにしたものですね。これを洪水流量を計算するときに、川棚川流域全域において一様にこの雨を降らせているということです。これは私は実態と懸け離れているということを第1回の時に申し上げたんですけれども、これが気象台の7月9日の雨量分布、明らかにこの川棚川上流の方の雨が多く降って、下流が雨が少ないふうな分布になっている。気象台データで。なおかつこれは気象台の日雨量のデータですけども、9日の日雨量は川棚が76ミリ、上波佐見が142ミリということで、上流の上波佐見の方が下流の川棚の2倍以上になっているわけですね。このデータから見たら、先ほどの、この一様に同じ雨が降らせてるということは、全く昭和42年7月9日の雨の降り方を実態と懸け離れた条件で計算をして流量を計算しているということだから、これはおかしいんじゃないですかと言ったわけです。そして岩永さんの方から、ここの時間データがなかったからそうしたんだとおっしゃるんだけども、こういうデータがあるわけです。気象台で。雨量分布の。総雨量線、それから、日雨量も明らかに違っているんです。そうするとね、今の総雨量分布図とか日雨量の川棚と上波佐見の差をもっていわゆる雨量分布を想定するということの方が、より誠実にこの時の雨の降り方を反映した洪水流出に使うことができるというふうに通常はなるんですよ。なぜそういうことをされずに、エイヤーで一様に上流も下流も東も西も同じ雨を降らせるということをされたというのは不合理じゃないですかということなんです。
市民委・西島 いかがでしょうか。
県・岩永 不合理ではないかということですけれども、県としては先ほどから申している通り、流域内に一様の雨を降らせて計算をしていると、その降らせる雨については、過去の大きな雨を100分の1の計画雨量に引き延ばしたものを、9パターンの雨を一様に降らせて、その中で流量が一番大きくなるものを対象として治水計画を立てていこうと考えておりますので、そこは不合理と言われますけれども、不合理とは言えないものというふうに考えております。
市民委・宮本 今の岩永さんのご説明は、県はこうやったから不合理とは思わないとおっしゃってるんですね。だけど、今私はこのデータを示して、これとこのデータを見て不合理じゃないですかということをお聞きしてるんですから、過去に県はこうやったから不合理じゃないんですという答えでは駄目なんですよ。私が示したこのデータを基に、いやいやこうだからそんなこと必要はないんですよと、正当な流出解析ですよということをおっしゃらないと。不合理じゃありませんと言われてもですね、いやいや駄目ですよ。
県・岩永 先ほどから申しましているように、九つの雨のパターン、雨の降り方によって流出量っていうのは当然いろいろ変わって参ります。これは前回と前々回の中でも言ったかと思うんですけれども、そういったことがある中で一番大きい流量が出てくるものを対象にしておるということでございます。言われるように、先ほど昭和41年4月、昭和42年7月の雨、そういった状況だということは理解はしますけども、それも含めて九つの雨のパターンっていうので網羅した形で計画を立てていると考えております。
市民委・宮本 今のお話というのは全く私の質問に対して回答になってないんですよね。こういうふうなデータとか、気象台の。あるいは日雨量ですね川棚とか波佐見のその時の。こんだけ差があると。いうことはご存知だったんですか。
県・岩永 その後、最近になってそこは分かりました。
市民委・宮本 最近って私がそれ言ってたんですか。
県・岩永 そうですね。
市民委・西島 なので、先ほど来、訴訟で説明がされたとかいう話があるんですが、やはりこの場で初めて出てくる事実だったり知見だったりあると思うんですけども。
県・岩永 そこも含めて。そういったことは確かにあったということはそうかもしれないですけども。そういったものを含めて、先ほど雨のパターンといったことを申しましたけれども、そういったものを網羅するような形で、いろんな雨の降り方を含めて、治水計画を立てているということになりますので。確かにその時の雨は、42年7月というのはそういうことだったのかもしれないですけれども、そこを含めて九つの大きな雨で治水計画を立てている、それによって河川整備基本方針や河川整備計画を立てているということ自体が不合理ではないと。そういった見解になっている、それが答えになります。
市民委・宮本 もう言いません、もう一言だけ。いろんな雨のパターンを出して、その中で一番大きなものを選んだからそれでいいんだとおっしゃってるんですけども、この一番大きなもので治水計画の根拠となって石木ダムの必要性を決めたものが、昭和42年7月洪水なんですよ。だから言ってるんですよ。その洪水であの雨の降らせ方と違って、上流でたくさん雨を降らせて下流で少ない雨であったら、基本高水流量1400㌧変わってくるんですよ。それから、石木ダムの効果も変わってくるんですよ。だから、非常に重要な昭和42年7月9日の洪水だからこそ言ってるんです。いくつかのパターンでやりましたけどその中で決めましたとおっしゃるけども。ほかのパターンの時にはダムいらないんじゃないですか。そうでしょう。この42年7月9日の洪水だけでそうなっているんですよ。だからこの洪水についてちゃんとやらないと、計画の本筋あるいはダム計画の必要性の根本にかかわりますよということで言ってるんです。(拍手)
市民委・西島 はい。
県・岩永 言われることは理解致しますけれども、申しましている通り、そういったことも含めて治水計画を立てている、それが事業認定取り消し訴訟の中でも不合理とは言えないということで、この計画で不合理ではないと考えているということです。
市民委・西島 この前の、ピークがずれるという話はお答えいただけますか。
県・岩永 ピークがずれて1400㌧以下になるのではないかということですかね。先ほど申しましたとおり、一様の雨を降らせてその流出計算を行った結果がこちらのグラフということになりますので、そこは変わらないと考えています。
市民委・西島 それでいいんですかね。
市民委・宮本 関係ないんですよ。昭和42年7月で決まってるんですから、この流出計算で決まってるんです、計画が。これが、石木川のピークが前の方に行くわけだから。そうするとここのピークも変わってきますよね、山道橋の。
県・岩永 そういったことも含めて、流出計算を立てているわけですから。そこも入った形で出た結果がこれということになります。洪水到達時間が3時間と50分というところが違うということがございましたが、それを含めた流出計算結果としてこのようになっているということなので、それによって変わるものではない。
市民委・宮本 流出計算結果がそうなっていると何遍もおっしゃるですけど、その流出計算モデルが検証されてないから、これでは駄目じゃないですかと。その流出計算が。
県・岩永 そこの認識が違うんだと思います。我々はその流出計算モデルがおかしいとは思っていない、不合理とは思っていないと。
市民委・宮本 そうすると、平成2年7月の洪水で、石木川も山道橋も流量観測できていない。だから検証できていないじゃないですかと言っているんだけども、いやそんなことは気にしてません。我々がつくった流失計算モデルで計算したらこうなるんだから、それが正しいんです。で、それを説明してきたら今までの検討会議とかなんとか会議とかは全部それでオッケーになりました。だから何も文句ないんでしょうということですよね。
県・岩永 そういった手続きを踏んできていますということです。
市民委・西島 手続きは分かるんですけど、一致することを前提に、流失計算をされているわけではないんですか。
県・岩永 流出計算をしたその結果がこのグラフになっているということです。
市民委・西島 え。
市民委・宮本 これは、県がやってる流出計算モデルが正しいんだから、そのやった計算はこうなったんだからこれは何と言われようと正しいんだとおっしゃってるわけですよ。それに対して私たちはもともと流出計算モデルがおかしいと。だからこんなピークが重なっているんだと。その証拠に到達時間が2時間以上違うじゃないですか。そしたらこんなことになる計算自体がおかしいじゃないですかと言っているんだけども、そういうことはもう気にしません。我々がつくった流失計算モデルが正しいんだから、それで出てきたこれが正しいんですとおっしゃってるわけですよ。
県・岩永 雨の降り方によって変わってくるということがありますので、雨の降り方も踏まえて流出計算した結果がこのようになっているということです。先ほどの洪水到達時間が3時間と50分というのは、それをふまえた形で流失計算モデルを立てているわけですから、この数字が出てきたからといってそれが変わるものではございません。
市民委・西島 3時間と50分でずれることが関係ないという説明はちょっと良く分からなかったんですけど。
県・岩永 雨の降り方によって変わってきますということです。
市民委・宮本 分かりますよ。ものすごい分かりますね。委員長のおっしゃったのは。だけどもう、岩永さんも精いっぱいなんですよ。これ以上説明できないんですよね。だからもう、ここで言っても仕方ないと思うんですけれども、ただね、本当にこの公の場で石木ダムという大きな問題を議論するときに、このようなご説明をされているということは、これはですね、ぜひ新しい土木部長の山内部長、今日は何も聞きませんよ。まだ新任だからね。だけど、よく聞いてくださいね、この議論をね。お願いします。
上流で溢れるから、下流は計画洪水流量まで達しない
市民委・西島 私の理解はいきませんけども、次の質問に行かせていただきます。質問7です。「100分の1計画雨量が降った場合、上流域で氾濫し下流域には毎秒1400㌧は流れてこないことを前提に費用便益分析を修正すべきではありませんか」という質問です。宜しくお願いします。
県・岩永 1回目の時にご説明したことの繰り返しになるかと思うんですけども、こちら川棚川水系の河川整備計画になっております。河川整備基本方針としましては、100分の1の規模で整備することになっておりますけれども、直近の30年間についてはまずは下流側、河口から石木川合流点、それから石木ダムのここまでをまずは100分の1対応で早急に整備をしようと、その後上流側、今現在は30分の1から100分のⅠの能力はあるんですが、こちらについても将来的には100分の1で整備していこうというところでございます。下流域に毎秒1400トンの水が流量が流れてこないという前提ですけど、こういった形で将来的に上流まで100分の1の計画で整備をしようということを考えておりますので、現段階においても上流に降った雨、100分の1相当の雨が下流域にも流れてくるという前提として費用便益効果を行っているということでございます。こういった形で、まずは資産の大きい下流域の方を先行して行って、その後上流側の整備をしようというふうに考えております。昭和50年度から河川改修と石木ダムによる治水事業ということで行ってきておりますので、一連の事業として評価するということをされているもんですから、そこについては妥当なものであるという風に考えておりまして、上流側から1400㌧流れてこないということを前提に計算することはあり得ないと考えております。
市民委・西島 宮本さんからお願いします。
市民委・宮本 今の岩永さんのお話は、今は下流100分の1、上は30分の1だけども、将来的には100分の1に上もなるんだから、1400トン流れてくるんですよというそういうお話だったと思うんですが、そんなことを聞いているんじゃないんですね。要するにこれ、上から流れてくるのは現在が100分の1じゃないんだから、30分の1なんだから、上で水があふれるわけですね。それが県の資料で書いたこのグリーンの所が石木橋合流点なんですけども、このグリーンのところは流下能力が30分の1しかないから、100分の1が来たらあふれるわけですよ。だから、そうするとこの石木から下流については1400㌧流れてこないじゃないですかということを申し上げたんですね。で、そうすると、第1回の説明会の時には「流れてくる流量が減るんじゃないかということですか? そこはちょっと保留を」というのが岩永さんのご回答だったんです。で、今私が問題にしてるのは、将来そうだというんじゃなしに、今時点での石木ダムの費用対効果を計算する時には、実はダムがここでできたとして、上から1400トンがこの下流部に流れてくるということを前提に被害想定を行って、それをダムが軽減するからというので、ダムの便益を出してるんです。ところが、これからの30年間は上流は100分の1にならずに30分の1のままなんです。そうすると、これからの30年間は少なくとも下には1400トンまるまるは流れてこないんだから、この30年間のダムの便益は今の計算よりも少なくなりますよね、ということを言っているわけです。ダムの便益計算は50年でやりますからね。だからこの便益計算は明らかに間違いだから、これは見直す必要があるんでしょうということをご質問したわけです。だから、今おっしゃったみたいに将来的にここはダムになりますから、下流に100流れてきますよというお答えじゃないんですよ。今の時点、そしてこれから30年間そういう状態でしょうということでお尋ねしているわけですよ。
県・岩永 先ほど流下能力ということがあったかと思うんですけれども、緑の線が入ったものですね。これは前回、第1回で見せていただいたときに、ダム検証のときの図面だということでご指摘をいただきました。で、こちら私も調べまして、確かに県がダム検証のときに出した図面でございました。こちらの流下能力は、計画洪水評価、いわゆるハイウオーター評価ということで、タイトルがそういうふうになってたんですけども、この場合ちょっとそこが抜けているみたいなんですけども。実際の河川の計画洪水評価と現況護岸高評価というのは違いまして、当然今の河川の護岸には余裕というのが少しありますので、そういったところでいくと、この緑の所みたいに一斉に溢れることはないと考えておりまして。実際に30分の1の能力しかない所もありますので、そこからも溢れるということは考えておりますけれども、そこまで溢れることはない。それから川棚川の近辺の所というのは山道の区間が多くて、上流区間で出水した水が氾濫し河川に戻ってくるだろうということも考えておりまして、そういったことから、下流の費用便益効果というのは、上流の100分の1が済んだ後、1400㌧が流れてくるということで計算をしているということでございます。
市民委・宮本 今のご説明では、上流はいわゆる余裕高があるから、余裕高で流れてくる部分があるんですよと、だから30分の1以上流れますよとおっしゃっているわけですね。もう一つは、だけど、30分の1しか流れない所もありますよとおっしゃってますね。ということは、30分の1しか流れない所については溢れるわけですね。その分は流量減りますよね。
県・岩永 そこが山道区間が多く戻ってくる地形になっているということです。
市民委・宮本 だから、でね、氾濫したものがまた下流で戻ってきますとおっしゃってるんですね。だけど、これはいったん、例えばピークのときに氾濫してたら、ピークには効かないんですよ、下流に対して。後から戻ってくるんですから。だから、氾濫したものが即下流で戻ってきて、ピークは変わりませんという説明は駄目ですよ。
市民委・西島 いかがですか。時間、はい。
県・岩永 当然、時間差というのはあると思います。
市民委・宮本 ですよね、時間差があればピークは低くなりますよね。
県・岩永 ただ、そこは流れてくる下流ですね、山道橋地点で1400㌧ということで計算しているということですね。
市民委・宮本 それ計算してるんですか。今のね、下流で氾濫して戻して合流して流れてくると計算してるんですか。
県・岩永 そういった詳しい計算というのはしておりません。
市民委・宮本 計算していないんですね。そうしたら、分からないじゃないですか。だから私が聞きたかったのは、本当に今の状態で、例えば満杯まで流れてくることを踏まえて、いったいこの状態で100分の1の雨が降った時、この下流には1130㌧以上流れるのか、あるいは1400㌧も流れるのか。そこの計算をしてもらわないと、分からないじゃないですか。
県・岩永 そこにつきましても、先ほどから申しておりますけれども、川棚川水系、将来的に100年に1回の雨に対応しているので。費用便益についても…。
市民委・宮本 将来じゃなしに。これから30年間は上側は30分の1しかできてないんだから、要するにどこかであふれるかもしれないし、どこかで氾濫して戻ってくるかもしれないという状態があるわけですよ。そういう時にいったい下流には1400㌧は本当にピークが流れて来るのか。あるいはこれが例えば1300㌧なのか、1130㌧ぐらいまで下がるのか、ここが問題だから、これが分からないと便益計算できないんじゃないんですか。
県・岩永 ダム計画自体が1400㌧流れてくるものを対象として、ダム計画と河川計画を立てているということですね。ですので、それに見合った費用便益を計算しているということです。
市民委・西島 違いますよね。整備計画は上流が30分の1なんだから、そういう前提のダム計画ですよね。
県・岩永 将来的な話です。将来的にはという話です。
市民委・西島 それはおかしいですよね。整備計画はそうじゃないですから。
県・岩永 整備計画は今後30年間、あの…。
市民委・宮本 費用便益計算はダムが完成した時からダムの便益は上流から1400㌧流れてくるという前提で計算しているわけですよ。それがそのなんかちょっと減るかもしれませんが、どうか分からない。とにかく減ることは間違いないじゃないですか。上が30なんだからね。そうしたら量は分からないけど、少なくともこれ計算し直さないと、正確な費用便益計算にならないじゃないですか。
県・岩永 そこについても、あくまでも将来計画、想定して立てていますので、そこで費用便益計算を行っているということは全然不合理なものではないと考えております。
市民委・宮本 将来計画って、この辺のことを言っているんですよ、あなた。費用便益計算はダムができた瞬間から、これだけ軽減するんでしょう。ここについては必ず減るじゃないですか。1400トン流れないじゃないですか。それを言っているのに、将来的には1100流れてますと。答えになっていないですよ。
県・岩永 まるまる流れないと言われておられますけども、そこがどれだけ流量の軽減があるかどうかということですね。そこは詳しい計算というものは行っていないんですけれども、それほど大きな影響はないといういうふうに考えてですね、費用便益計算をしていると。
市民委・宮本 計算してないのにそれほど大きな差がないと言えないじゃないですか。だから、少なくとも計算し直さないとそれが大した差じゃないのか大きな差なのか分からないんだから、計算すべきじゃないですか。
県・岩永 繰り返しになってしまいますけども、そのような計画で推し進めているということがございまして、改めて計算する必要がないと考えております。
市民委・西島 計算はされないというご回答だと思います。先ほどの再評価の話ですが、長崎県で再評価で中止になったダムあると思いますけれども、ありますよね。
県・岩永 あります。3ダムほど。
市民委・西島 それも実施要領に従って再評価した結果、中止になったと思うんですけれども、そのことと先ほどのご説明との関係はどういうことになるんでしょうか?
県・岩永 例えばですね、諫早市の驫木ダム、長崎市の村松ダム、あと一つ中止になっておりますけれども。それについては、例えば多目的ダム、治水ダムと利水ダムの共同事業ということだったけれども、利水者が参画を見送ったとか、利水者がいなくなったので治水ダムとして成り立つかということを検討したところ、成り立たないということであったりとか、もしくはダム計画の中でその費用、工事費用が膨大に大きくなるということがあって費用対効果が見込めないということがあって中止になったと。そういうところは実際ございます。
市民委・西島 ですので、事情が変更になって中止にするということは長崎県で事情に基づく再評価であり得ることだと。
県・岩永 あの事情と言いますのが、先ほど言いました河川整備費本方針とかそこの計画を内から見直してそういうふうになったわけではないと、そこはちょっとご理解を頂きたいです。
市民委・西島 なかなか理解できないんですけれども、いったんここは休憩して2時半に再開させていただきます。よろしくお願い致します。
《休憩後、再開》
市民委・西島 え~はい?
県・小川 先ほど宮本委員から再評価のときに計画の見直ししないのか、というご質問に対して、私の方が「再評価では計画を見直してません」とお答えしたんですけれども、ちょっと言葉足らずな部分がございまして、大規模な水害が発生した際の洪水流量が現行で定めております基本方針の基本高水を上回った場合については、見直しをする必要があると考えております。それは再評価のときじゃなくて、その都度見直すべきと思っているところです。言葉足らずでちょっと申し訳ありませんでした。
改修前の河道で費用便益計算
市民委・西島 はい、実施要綱についてのご説明は特に変更はない、実施要領のお話があったと思うんですけど、そこは変更なし、はい分かりました。では続きまして、質問3ですね。費用便益の話ですけど、「現在の費用便益分析は、昭和50年の河道を河川の状況を前提にしているものですが、これを現況の河道を前提として、やり直すべきではありませんか」いう質問です。
県・岩永 こちらも、おそらく第1回目に少しお話があったかと思うんですけども、先ほどの休憩前の説明とダブるところもあるんですけれども、ダムの便益については、ダム事業と河川事業を一連の事業として評価したうえで算定しております。川棚川において先ほどから申します通り、事業着手時点、昭和50年からのダム事業と河川事業を一連の事業として進めておりますので、当時の河道断面によって想定氾濫区域を算出して、費用便益効果を算定しているというものです。当然、河川改修事業というのは進んでおりますので、事業が進めば進むほど、工事による氾濫等の危険および想定氾濫区域が減少するということはありますけれども、それは治水事業の進捗によって目標達成に至る過程では、当然生じる効果であると考えておりまして、事業の評価にあたっては当初の昭和50年の河道で行うことで問題ないと考えております。こちらにつきましては、先ほどからありましたけれども、事業認定取り消し訴訟の方でもしっかり判断として下されておりまして。第二審の判決の中で、県によって一連の事業の開始時である全体計画の作成時、昭和50年ごろの河道状況を前提に想定氾濫について算定したことについて、「合理性がないと言うことはできない」と、はっきりと謳われているということでございます。
市民委・西島 ありがとうございます。宮本さんからコメントをお願いします。
市民委・宮本 今のご説明は、昭和50年に河川事業とダム事業を一緒にスタートしたんだから、昭和50年の河道で治水、改修事業をやるし、ダムもやるから、その中で50年をベースに計算したというご説明だったと思うんですけれども、それは当時50年スタートの時にはそれでよかった。逆に、やむを得なかったと思います。ただ、そのときには、いろんな仮定を置いてやってきたわけですよ。ところが現在、ここに書いてありますけれども、山道橋の流下能力が県の資料では昭和50年には587トンだったということです。それが現在1130トンにまで上がっています。で、これは山道橋については100分の1で、もう河川改修は完了したということです。これは50年前の河道に基づくものですから、工事規模が例えば10年に1回の洪水、30年、50年に1回という小さな洪水の時でも被害が出ますということを、ベースにして費用対効果の便益を計算しているんですけれども、現況ではここが全部ゼロになります。1130トン河道になってますから。なおかつ、これからダムができて、これからの50年の便益計算するときには、ほぼこういうふうな状態で固定されているわけです。河道改修自体がほぼ完了してますからね、整備計画上は完成していますから。そうすると、50年前の河道だから、こういう小さい洪水の被害発生がするという前提で、被害便益、被害想定を計算していること自体が、もう既におかしい話であって、第1回ですかね、この話をしたときに、確かにそういう話ですけれども、便益がどうなるかといったら、確かにその便益、現状河道であったら小さくなる可能性はありますかねというふうなことを岩永さんはお答えになりました。確かに小さくなるんですよ。要するに、河道改修が終わってるわけですからね。だから、昭和50年のスタート時にはやむを得なかったかもしれないけれども、現況において、そしてなおかつダムの便益はダムが完成してからこれから発生するものですから、今の時点での河道を前提に計算した方が、よっぽどいろんな仮定を置く必要もないし、河道とダムの分配率みたいな係数を出す必要もないし、便益がはっきりするんですよ。だから、なぜわざわざ過去の昭和50年のスタート時の計算方式にこだわる必要はないじゃないですか。今の時点でやる方がよっぽど説得力があって、正確な数字になるんです。そうだと私は思うんですけれども、いかがですか?
市民委・西島 いかがでしょうか。
県・岩永 今の時点で行くと、その話はそこは理解します。ただ、石木ダムの事業はその昭和50年から始まった事業、繰り返しになりますけれども、その河川改修と石木ダムの事業を一連で行っているものということでで、評価としては一連で評価する必要があるということです。現況河道から、例えば、治水計画調査マニュアルでいきますと、治水事業をその時点で評価する必要があり、現況河道から事業の経済評価を行うことが適切でないものについては、事業の前提となる河川整備計画等を考慮の上、一連の事業として経済評価することが適切な時点までさかのぼった評価も行うこととして、その時点の河道についても対象とするというふうに述べられておりまして、その考えで行っているということです。
市民委・宮本 私もその説明は十分に承知してますけれども、今何もそこまで過去にさかのぼって計算する必要性がないわけです。今のご説明は、そのようなことがあったときにはさかのぼってもやむを得ないと言ってるんであって、今はもうそんなことする必要ないんで、今はですね。そして治水全体の費用便益ではないんですね。石木ダムだけの費用便益を分析するわけですから、今言ったように、河道については現況ありきで、これから固定してそのまま状態なんだから、その状態でダムの便益を計算すればいいわけですから、現況河道でやる方がよほど正確で説得力のある費用便益分析になりますよ、ということなんです。それを否定する理由が今の岩永さんのご説明じゃあ、それはダメなんですよと、そういうことやったら正確な計算にならないんですよ、ということの説明にはなってないんですね。
県・岩永 そこはその評価の違いだと思いますけれども、ダム事業で便益を出すっていうのは、やり方としてですね、ダム事業と河川事業、一連の事業として評価をしないと、ダム事業の評価、便益効果が正確に測れないということですね。そのダム事業と河川事業を一連の事業として評価しているという手法をこれまでも取ってきているところです。
市民委・西島 この前のスライドで、あの矢印のところですね。〓だとあれはゼロになるっていうのはあのまあ認められるというか、そこは?
県・岩永 そこは、今の現況河川改修が川棚川と石木川と合流点とその下流はもう終わっておりますので、そこは減るというのは間違いない。
改修後の河道の粗度係数は?
市民委・西島 ありがとうございます。けれども、計算自体は見直しはしないというお答えということでよろしいですかね。お答えはよろしくはないけど。では次の質問に行きたいと思います。質問の⑨です。こちらは今本委員から補足をしていただきたいんですけれども、まず質問を読み上げます。「石木川合流点より下流の河道流下能力を平成2年、7年の洪水時の痕跡調査で定めているが、石木川合流点より下流河口までの区間の粗度係数がいくらと設定しているのか示してください。現況河道の、この粗度係数を検証しないと石木ダムの必要性について説明を尽くすとは言えないのではありませんか」ということで、今本委員、ズームで入られていると思うんですが、この点についても補足説明をお願いいたします。
市民委・今本 分かりました。今本です。これまでの議論と重複するところがあるかも分わかりませんが、一応私の意見を述べさせていただきます。まず、ダムが必要かどうかというのは、治水面では、計画流量が流れるときに計画高水位を越すかどうかということで決まります。これにもおかしな点があるんですけれども、一応現在はそうなっています。ですから、計画流量を流すときに越えるかどうか、これをチェックする必要があります。で、長崎県は計画河道に対して計画流量が流れたときの不等流計算をしています。その結果によりますと、この図に示されますように、一部の区間で計画洪水を越えます。これが、石木ダムが必要という根拠です。で、これを根拠として石木ダムが要るとなってますけれども、実はこの計算で怪しいところがあるのは粗度係数です。粗度係数というのは、河道の流れに及ぼす抵抗といいますか、流れにくさを表す定数ですが、それをどう捉えるかが問題です。3のところ、粗度係数を長崎県が河口から1.3㌔までは0.030。1.3 キロから上流を0.035と推定しています。で、これは合成粗度という手法を用いて推定したんですが、この妥当性を、1990年の洪水の痕跡と比較してやっています。痕跡の比較を見ますと、確かにこの粗度係数を用いた不等流計算の水位は痕跡をよく説明しているように見えますが、問題なのは石木川が合流した2キロ地点より下流のところです。ここには2点しか痕跡が測られていないんです。特に問題なのは、河口から1.3キロまでの痕跡は測られていません。ということは、1.3キロまでの粗度係数0.030は妥当性が確認されていないことになります。妥当性が確認されない粗度係数をもって、石木ダムが要るとしていたわけです。これが出発点での計画です。さらに問題なのは1990年洪水の後、河川改修がなされました。現在は既に計画河道にほぼ近づいています。このことは何を意味するか。河道改修をするということは、河道を掘削したり、いろいろと凹凸を少なくしていくことなんです。そうしますと、粗度係数が劇的に低下します。このことは長良川で確かめられています。長良川では1961年が3年連続して洪水があった最後の洪水が、1961年洪水のときに河口付近では0.025だった粗度係数が、1976年には0.020に低下しています。0.025から0.020、これは非常に大きな結果です。同じことが川棚川で起こっているはずです。そこをもう少し上げてください。今の長良川の粗度係数を参考として、例えば1.3キロまでは粗度係数0.020、1.3キロより上流は0.025だと仮定して計算してみますと、水位は計画高水位を超えません。つまり、石木ダムは要らないということです。で、数値的には川棚川の1.3キロまでの0.030というのは、非常に大きな設定ですし、しかも河川改修をしたために下がっていて0.020に近いと、専門的な見地から言えばそう思います。ところが、先ほどから問題になっていますように、2021年、令和3年の洪水のときに洪水痕跡すら調べていないんです。唯一分かりますのは、1990年の洪水のときには、洪水痕跡が2点あるということで、この図に赤い丸印で示してますが、こういう高さだったのが流量的にはほぼ同じ800トンという流量に対して2m近くも水位が下がっているんです。このことは、単に河川改修によって水位が下がるというだけじゃなくて、粗度係数も下がっている。河川改修というのは河床掘削するのが主ですから、水位が当然下がります。(だけど)それだけでは説明できないほど水位が下がっている。つまり、粗度係数が下がっていることをこの図は表しています。非常に残念なのが、先ほどからもお話が出てましたが、長崎県は2021年洪水に対して、流量観測も痕跡調査もしていないんです。これは河川管理者として大失態です。昔で言えば切腹ものです。そのために石木ダムは要らないということは証明されていません。しかし、少なくとも要るということも証明されていない。要るか要らないか分からない。昭和50年当時は要ると思ったんだけど、今は要らないかも分からない。少なくとも要るとは言えない。そういう状況で石木ダムを造ろうとしてるわけです。私は先ほどまでのやり取りを聞いてまして、ちょうど1週間前にNHKの「シミュレーション」というNHKスペシャルの番組がありました。その番組で日米開戦の前に、日本は開戦したらどうなるかということを当時の優秀な若者も含めてシミュレーションしてます。結果は失敗、それで日本は必ず負ける。そういう結果がありながら、当時の指導部は開戦に踏み切りました。結果があの大惨事です。石木ダムの場合、シミュレーション結果は不要です。にもかかわらず石木ダムを造れば、今お住まいの地域社会を破壊し、自然破壊、自然環境も破壊します。そういうことをやろうとしているのはあなた方です。本当に先ほどからのやり取りを聞いてまして、長崎県の皆さんの意中がよく伝わってきます。あなた方は本当は要らないということが分かっているはずです。技術者ならそのことが分かるはずです。にもかかわらず、昔の計画はこうだったからそうせざるを得ない。非常に苦しい答弁でした。そういう答弁、苦しい答弁するのはもうやめませんか? 知事に間違った判断をさせないように、腹をくくってやったらどうどうですか? もしここで石木ダムに踏み切れば、あなた方が一生悔やみながら人生を送ることになります。技術者なら、要らないダムは造るべきじゃないです。ダムは、政治が絡んで造ろう造ろうとしているわけです。しかし、職員としてはつらいです。先輩がやったことを否定することができません。これが行政の継続です。だけども、ここで腹をくくらないと、日本の開戦と同じことになるわけです。やめませんか? 楽になりましょう。長崎県の職員の皆さん、あなた方は優秀なんです。分かってるんです。そういうふうにしませんか。私から以上です。
市民委・西島 今本委員ありがとうございました。会場から拍手が起こっていましたけれども、今本委員からの問いかけに対してもお願いいたします
県・岩永 具体的なご質問はどういったものでしょうか
河川管理者の義務を怠っている
市民委・今本 特に、2021年の洪水の観測をしなかったということは、河川管理者は常に河川の状況を把握するという義務があります。あなた方がそういう義務を怠ったんです。ということは、石木ダムを造る資格を放棄したことだと私は思うんです。なぜしなかったんですか? なぜ? なぜ昔のまま、そのままでこうやってきた、そのことでやらなかったがために、石木ダムを造れなくなっていると思いませんか?というのが私の質問です。
市民委・西島 2021年というのは令和3年。先ほどの水位データがある、というご説明をいただいたところでしょうか。
市民委・今本 はい、水位データは山道橋での流水〓〓とこれは常時の水位観測所ですから、測ってます。それから危機管理型水位計というのが、川棚川の2.0キロ右岸に設置されたとなっています。ただ、2.0キロというのは間違いで、設置場所の地図によりますと、1.3キロのちょうど山道橋より下流の落差のある所の右岸側のちょっと上流の所に設置されていますから、1.3キロだと思います。そういうことから、危機管理型水位計は堤防からの水位を測りますので、堤防高から換算した水位を先程の図に示しました。
市民委・西島 はい、今の指摘に対してはいかがでしょうか?
県・岩永 ご質問がちょっとよくわからないというのがあったんですけれども、2021年、令和3年8月のときについてございまして、当然水位観測をしておりました。その際おおまかでありますけれども流量換算をしておりまして、先ほどの最後のところ、平成2年のときの水位と令和3年のときの水位がだいたい2m近く2.15mあったと思うんですけれども、我々が確認しておりますのは、このときの水位の差が1mぐらいしかないということを考えておりまして、流量的にも平成2年と令和3年8月のときとそれほど大きな違いがない、100トンぐらいの違いではないかということで推測しているところがございまして、水位の差が約1mぐらいということは、まあ妥当なところではないかと。そんな大きな差がないんじゃないかと考えています。したがいまして、先ほどの粗度係数の話ですけれども、0.03っていうのと0.035というのをお示ししていただきましたけれども、距離的に少し違うところがあるんですけれども、河口の所から1キロ200m地点までは0.03、それより上流は0.035という粗度計数を用いて、合成粗度ですね、算定をしておるんですけれども、これにつきましては技術基準に則ってごくごく一般的な値を採用しているということになりますので、令和3年8月のときの水位差を見てもそれほどおかしな内容ではないと考えているということでございます。
市民委・今本 ちょっと違いますよ。危機管理型水位計というのは場所も違いますし、堤防高からの高さです。だから、山道橋の水位計はもうずっと測っていることで〓の〓だと分かってますから、この数字は確かです。そうすると、山道橋の水位と痕跡と比べても2m近くあるじゃないですか。
県・岩永 県側で確認しているところでは1mほどしか差がないということでございます。ちょっとそこに齟齬があるのかなと思っております。
市民委・今本 でも、そんな齟齬がね、いろんなデータであるはずがないんですよ。山道橋で測った水位、これは確かです。それから痕跡も。平成2年のときの洪水での痕跡、これも痕跡点のやや高めに出るとはいえ、まあ10センチかそこら程度高めに出るかも分かりませんけれども、これもだいたい合っているはずです。それを比べて2mぐらいあるじゃないですか。
県・岩永 山道橋のその機械だったといいますか、そこをちょっと設置方法が違うのかなと思いますけれども、我々が把握しているのは、令和3年8月と平成2年のときについては1m弱しか水位差がない
市民委・今本 これは信じられませんね。間違いじゃないですか? 山道橋の水位はインターネットで公表されています。私はそれを用いて計算してるんですけどね。
市民委・西島 はい、その点については?
県・岩永 県としても、もうそこは間違いないと考えています。
市民委・今本 そんなことを考えられたら困りますね。本当に、現実は率直に受け入れてくれませんかね。本当にそういう苦しい答弁をされるのがしんどいでしょうね。
市民委・西島 なかなかちょっと難しいですかね。令和3年の粗度係数の算定をされているということですか?
市民委・今本 いや、令和3年のこの洪水の粗度係数は算定していないんですよ。もしそれをしていれば、現在の河道でも石木ダムが要るかどうか、分かるんですけど、おそらく要らないという結果になるから、しなかったんだということだと思うんです。
市民委・西島 これは、今本先生の見立てだけで、そうじゃないという県のご説明ですかねえ。
市民委・今本 県はこの時の痕跡調査をしていないということは、もう大失態ですよ。300、400トンの小洪水でいろんな計算してますけれども、めったにない機会です。30年に1回ぐらいしかありません。ですから、県は令和3年の流量はいくらと計算しているんですか?
県・岩永 推算ですけれども、だいたい750トン程度。
市民委・今本 750トンですか。まあ、それは流出解析で出された結果でしょうか。
県・岩永 そうです。
市民委・今本 はい、わかりました。あそこはもう単に1時間の雨量から推定すると800トン程度で、それにしても非常に大きなめったにない洪水ですよ。この時、痕跡を特に1.3kmですよね。基準計画洪水を超えているのは0.7キロの所なんです。野口川合流点のちょっと前の上流です。ここの痕跡は計っていないようだし、今回もそこの所に重点を置いて測っていただければ、石木ダムが要るかどうか、はっきりしたと思うんですけどね。
市民委・西島 ちなみになんですけれども、今後大規模な雨量、降雨があったときに、流量観測ができるような体制というのはあるわけですよね。
県・岩永 今、水位計を設置しておりますので、そこは観測はできると。
市民委・西島 データは取れると。
今本 いやいや、水位計じゃダメなんですよ。流量観測をしないといけないんです。流量、流出解析でしか、流出計算でしか求めてませんけれども、流出計算というのは怪しいところがあります。流出計算をチェックしないといけないんです。そのためには、流量つまり〓して流速を測る。そのときの断面積をかけて流量を計算します。これを長崎県は一度もやってないんですよ。そんな状態でダムを造ろうとしてるんです。これはもう、宮本さんに後は任せます。
市民委・宮本 いま西島委員長から質問いたしましたけども、今後大きな洪水が来たときには、その流量観測はするんですね?
県・岩永 水位計を設置しておりますので…。
市民委・宮本 要するに、流量観測はしないんですか? 大きな洪水が来ても。
県・岩永 基本的にはこれまで通りだと思います。しないと思います。ただ、そこはその、どれだけ大きな雨が…。
市民委・宮本 それはね、私は前回も言ったんですけれども、長崎県の治水事業ってこれからも延々続くわけですよね。そのときに過去の大きな洪水の実測データがなかったら、次のまた計画をつくるときに何もないじゃないですか、データが。だから、今の石木ダムの話を置いといて、長崎県の河川課とすれば、大きな洪水が来たら必ず流量観測をして、まずその粗度係数のチェックをすると。それをしとかないと、後の後輩たちが大変ですよ。それしないと、これはおせっかいですけども、私の妻も長崎県出身なんですよ。いや、もう本当になんかそんなこと言われると心細いですよね。
市民委・西島 いかかがでしょうか? 今後について。
県・小川 先ほどから流量観測、今後大きな洪水があったときにしないのかという話がありますけれども、現状では水位はあるんですが、流量観測はいろんなところでやっていない状況です(声が小さくて正確には聞き取れず)。今後については極力できるような方向で努めたいと思っております。
漏水が続く大蘇ダムの二の舞に
市民委・西島 はい。ではまた次の質問に行きたいと思いますけれども、今本委員、ありがとうございました。質問10です。地質の話です。「九州農政局の大蘇ダムで試験湛水に際し、貯水池からの漏水のため長期間莫大なコストで漏水対策を行ったが、現在でも漏水が続いています。大蘇ダムの漏水原因を分析したうえで、石木ダムにおいては貯水池からの漏水はあり得ないという根拠を説明してください」、ということでお願いいたします。
県・岩永 第1回目の説明会のときに、今の大蘇ダムの話が出されました。私どもは大蘇ダムを調べたんですけれども、農林水産省所管の農業用ダムということで熊本県にあるダムなんですけれども、その貯水池からの漏水が起こっているということが、報道されておるんですけれども、その原因は公表されておりませんでした。そのため、詳細は分かりませんでした。しかしながら、石木ダムと大蘇ダムが地形条件とか地質条件が大きく違うだろうということがございまして、石木ダムの参考にはならないと考えております。
市民委・西島 はい、宮本さんからありますか
市民委・宮本 これはもう繰り返しになるんで、もともと発端はですね、ダムサイトのこの黄色い線の地下水位が、ダムで水をためる最高水位よりもかなり低いということで、これでは水が漏れるんじゃないですかという話をしたら、ここはいわゆるカーティングラウチングにして下流に漏れるものは防ぎますと。そこは分かったんですけど、これは国交省のどこかのダムの資料なんですけども、ダム周辺地域の地山の地下水位がダムの最高水位より高いので、ダム湖外へ漏水することはありませんと説明しています、国交省のこのペーパーは。逆に言うと、ダム周辺の地山の地下水位がダム最高水位より低かったら、ダム湖外へ漏水することがあり得ますということを言ってるんですよね。これはダム屋の常識なんですけれども。だから、ここに貯水したときにこの周辺から漏れるんじゃないか、と。まさに大蘇ダムもそういうことがあったから、心配ですということを言ったわけです。これに対して前回は、岩永さんが「ダム周辺を歩いて調べたら、ダムの周辺の地下水位はダムの貯水池の最高水位よりも高いです、それを確認してます」とをおっしゃったんで、「歩いただけでは分からないでしょう、地下水位は。全面的に本当に高いとなってるんですか」とお話したわけですけれども。改めて言うことはないんですけれども、今の大蘇ダムですけれども、試験湛水をしたらダダ洩れが起こって、2022年に34年遅れて完成したんだけど、事業費が5倍、5.5倍になっていると。竣工後も漏水が起こっているんです。原因不明だということですよね。ご存じですよね、この事実は。貯水池の周り、コンクリートを全部張ってるんだけど、それでも漏れてる。前回、大蘇ダムのことも含めて、その原因を分析し、その観点からも石木ダムは大丈夫ですと説明してほしいといったら、「保留させていきます」と。今日はその回答だったと思うんですけども。
県・岩永 先ほどのことついて説明をさせていただいてよろしいでしょうか。前回、私の方が現地踏査を行って貯水周辺歩き回って、〓とか流水〓とかを確認して、サーチャージ水位、最高水位よりも上部に地下水位があるということをお伝えしたかと思います。少しそれでは言葉足らずだったかと思います。で、こちらの方を一度見ていただきたいんですけど、石木ダムの完成予想図、水がたまった形ですね。こういった形ということなんですけれども。そのまずダムの位置を決めるときのやり方として、例えば地形地質の現地調査とか、地形把握、それから地表地質調査を基本として行いまして、それでも必要性があるのならば、ボーリング調査、貯水地周辺でも行うようにといったことが、多目的なダムなどの建設といった文献にも書かれております。その際に貯水池周辺から他流域へ水が漏れているどうかという可能性については、やはり地形的なものが一番大きいと考えておりまして、石木ダムにつきましてはこういった形で尾根地形、沢地形、こういったものが明確でございます。ただ、こういった地形でなければ、その尾根が薄い所であれば、たまった水が漏れていくということが考えられるんでしょうけれども。こういった明瞭なこの尾根地形、沢地形といったことがありますので、石木ダムの地形については、そういった可能性は小さいだろうと、これは私が思っているだけじゃなくて、例えば国の研究機関、土木研究所とかありますけれども、そういったダムの専門機関にも見ていただいて、そういう評価をしていただいているというところでございます。それにプラスをして、この前こうした現地調査をして、貯水池周辺の湧水とか〓状況を確認して、上流に行くに従って地下水が上がっているということを確認したということで、貯水池から漏れることはないだろうと考えています。ただし、このダムサイト付近が地下水が低いというのはご指定の通りでございますので、そこについてはこういった形でカーテングラウチングという遮水工法によって対応すると考えているところになります。
市民委・西島 本当に今おっしゃったダムサイトの地下水位の低さというのがなければ、その前のご説明というのは分かるような気もするんですけれども、
市民委・宮本 これが大蘇ダムのダムサイトの断面図なんですよ。これが地下水なんですよね。石木ダムとよく似た格好なんですよ。これが常時満水位なんですけど、この常時満水位よりも特に左岸側が低い。大蘇ダムも、建設するときには十分に予備調査、実地計画調査をやって、農水省の技術官僚がチェックをしてゴーサインを出したんです。大丈夫ですと。それでもこれが起こったんです。一応完成したという2020年もまだ漏水が続いてたんですけれども、このときに熊本の蒲島さんだと思いますけれども、蒲島知事に対して九州農政局の横井局長が、ダム周辺の地下水位などのデータを分析して、「これから、農業用の利水に影響がないことを確認していく」と竣工時におっしゃってるんです。「やっぱりまだ原因不明のことがあるから、ダム周辺の地下水のデータを分析する」と言ってるんです。私はこれが気にかかって仕方ないんです。さっきもおしゃったけど、石木ダムはこういう格好で地下水が低いんですけれども、ここで低いんですよね、地下水位が。この上の方は少なくともここらとかがね、急にダムサイトからピッと地下水位が高くなるはずないじゃないですか。どこかまではかなりこの線と同じぐらいの地下水位の低さが続いているはずなんです、少なくとも。そういう懸念はダム屋なら必ず持つんですよ。なのに、もう前に基本設計会議でOKもらったとか、自分たちが歩いてきたけれども、どうもないんだとか、そんなことでやったら、私は本当に大蘇ダムの二の舞になって、造ったは水がダダ漏れで、それから5倍の事業費つぎ込んで完成したと思ったけど、まだやっぱり地下水の防水をしないといかん、まだ水が止まらない可能性があるから、今言ってるんですよ。本当にもう絶対大丈夫です、不安はありませんと言い切れるかどうかということなんです。
県・岩永 ダムサイト周辺におきまして、地質調査は最近になってもだいぶやっております。その中で、地下水位が低いということは確認しておるんですけれども、水を通しにくい〓がこちらのサイトの横の方にあることも確認ができております。そういったところ、層があることから、貯水池にたまった水が浸透経路としてこの脇を通って〓に流れ出る可能性があるところについては、カーテングラウチングに対応しようということで考えておりまして、脇に行ったところではもうその水を通しにくい層があるということが、ボーリング調査の結果把握できておりますので、その範囲内に止水処理対策をしようと考えているところでございます。
市民委・宮本 だから、その下流に漏れるのはカーテングラウチングで止められると思うんですけど。例えばこちら側、左岸側の特に鞍部の所なんかはそこに盛り土するわけでしょう。だから、こっちの左岸側なんか薄いじゃないですか、地山が。こっちでどんどん漏れる可能性があるじゃないですか。
県・岩永 鞍部の所をカバーするような感じでカーテングラウチングを行うように考えております。上流については、山が立ってきているということで、そういう可能性は低いと考えております。
市民委・宮本 大蘇ダムも可能性は低いということでやったんですけど、結果はこうなった。これ以上言いませんけれども、これは非常に大きな問題ですから、分かっていると思いますけれども、当然、これは知事までご存じなんですね?この状況は。
県・岩永 はい。先ほどありましたけれども、先ほどの国の研究機関で土木研究所という話もいたしましたけれども、そちらの専門家の方々にも相談をしながら計画を立てておりますので、そこについては、技術的に大丈夫なものと考えているということでございます。
市民委・宮本 かなり私自身はまだ心配していますけれども、とりあえずこれ以上議論しても答えは出ませんので、これらのことについてはここで一応止めたいと思います。
市民委・西島 はい、ありがとうございます。では、質疑のところはこれで終わりとしたいと思いますけれども、本来、県の進行ということにはなるんですけれども、ここでもしできましたら、前回お話があった知事が出席しての会という在り方について、市民委員会からの考え方を説明させていただきたいと思うんですけれども、よろしいでしょうか。そうしましたら、要望書を用意しまして、はい、私たち市民委員会としてはですね…。
ダム設計洪水流量について
県・岩永 ちょっとその辺について、忘れておったことがありまして、よろしいでしょうか。前回の説明会の中で、ダム設計洪水流量について国の方に確認をというお話があったかと思いますが、これについて確認しました結果がございますので、紹介させてもらってよろしいでしょうか?
市民委・西島 はい、お願いします。
県・岩永 前回、ダムの設計洪水流量についても大きくなる可能性があるから、そこを見込んでダムの設計を修正すべきではないか、というご質問があったかと思います。で、これにつきまして、私の方が検討状況については国に確認すると申し上げました。で、それについて国から回答が来ましたので、ご紹介をさせていただきます。国からは、「ダム設計洪水流量については河川管理施設等構造令に基づき、ダムの直上流の地点において200年につき1回の割合で発生するものと予想される洪水の流量、当該地点において発生した最大の洪水の流量、または当該ダムにかかる流域と〓もしくは気象が類似する地域の〓において発生した最大の洪水にかかる〓もしくは、気象の観測の結果に照らして当該地点に発生する恐れがあると認められる洪水の流量のうち、いずれか大きい流量を定めること、としています。その中で石木ダムが実際に採用しております地域別非流水〓、クリーガー曲線と呼ばれるものの見直しについては、その必要性を含め検討してきており、引き続き過去に発生した洪水や将来の気候変動の影響等の観点を含め、比較的に検討を進めてまいります」という答えを得ておりまして、「現行の河川管理施設等構造令に基づき設計をすること」という回答をもらったということでで、現行のままで現時点で見直すものではないと考えています。
市民委・宮本 要するに、ダム設計洪水流量については、現在の200年に1回と、それからクリーガー曲線については、気候変動の影響を受けてどうなるかということは国が検討します、と言ってるわけですね、これからね。これはまだ決まっていません、と。だから、答えが出るまでは今の基準、今の指針でやっていいですよと言ったんですか、国が?
県・岩永 今の構造令に基づき行うように、ということですね。
市民委・宮本 だから、これから緊急的に国は検討するけども、基準の変更については。その変更がない間は今のままの基準でいい、と言ってるわけですか。
県・岩永 そうです。
市民委・宮本 そう言っているなら、分かりました。私たちは非常に問題だと思います。これは長崎県の問題じゃないとすれば、国に対して、国会でも何でも聞いてもらいたいと思います。ありがとうございました。
知事が出席した説明会の意義
市民委・西島 はい、ご説明ありがとうございました。引き続き、市民委員会の考え方を説明させていただきたいと思います。これまで今日も含めて3回の説明会を開催していただきましたけれども、やはり先ほど質疑の中でもありました通り、過去の判断が変えられないものだと、そういうなんて言うんですかね、至上のものとするようなご発言があって、せっかくこういう場を設けていただいたのは大変本当に貴重な機会で、敬意を表したい取り組みであったと思うんですけれども、そうした県の姿勢というのか、それが非常に残念だったと思っております。治水計画、公共政策一般はそうですけれども、県民の生命財産に関わるものですから、最新のデータに基づいて社会の変化にも対応した判断というのが最優先されるべきだと思っておりますし、今回のこの場。ダムの専門家の宮本さん、他、皆さんに関わっていただきましたけれども、こうした専門家との対話は、過去の再評価ではされてきていないと思います。ですので、今回の専門家側の指摘を適切に考慮していただきたいと思っているんですけれども、今日の質疑もまさにそうでしたけれども、職員の方が過去の組織決定に縛られているような、そのことによって、意見を受け止めていただいて、意味のある回答をすることができなくなっている、という印象を持ちました。ですので、ぜひこの場に知事に来ていただいて、これまでの質疑を踏まえて、この基本的な問題についてご説明をいただきたいと考えています。この前の質疑は、専門的な内容、かなり高度な専門的な内容もあったんですけれども、あれは我々としては、知事に対しては、そうした高度に専門的な事項についての説明というよりは、基本的な問題について知事がどのように認識されて評価されているのか、ということをお聞したいと思っています。ぜひ、知事、過去に議会の答弁で「私は多分専門家ではないですよ」というようなこともおっしゃったと思うんですが、それであっても、今日この場にいる皆さんもそうですけれども、専門家同士の話を聞いて、どちらが合理的に説明しているかということを判断いただくことはできると思いますし、仮にそれができるのであれば、行政代執行につながるような計画を進めるとは適切ではないと考えています。ぜひこの50年間、地元の理解が得られてきていないダム計画について、この後、地元の理解を得て進めるとおっしゃっている以上は、知事ご自身が計画の基本的なところを的確に理解されていると。で、その理解がどのようなものになるかということを、公開の場でぜひ説明していただきたいと考えて、我々としてはぜひこれまでの質疑を踏まえて公開の場で、知事に見解を説明していただきたいと。その他のいくつか、知事に説明していただきたいことがありまして、宮本委員から、簡単に少し補足をお願いいたします。
気候変動に対応した計画見直し
市民委・宮本 いくつかのポイントがあるんですけれども、ごく簡単に論点だけ示したいと思います。まず一つ目は、気候変動の影響を踏まえた実施計画の見直しということで、これは前回もここで説明しましたけれども、令和4年5月に国交省が「河川整備基本方針の変更の考え方について」という方針を出しています。この方針の本質は、過去の降雨実績に基づく計画じゃなしに、気候変動による降雨量の増加を考慮した計画に見直すと、これはかなり大きな方針の転換であります。石木ダムについては、第1回から説明している通り、計画についてはここで洪水調整するということなんですけれども、計画を超えた洪水が入ってきたときには、洪水調節容量が満杯になって、その後に入ってきた洪水はそのまま放流されるということで、ダムの洪水調整機能がなくなるということは、お認めになっておられて、そしてそれがいったいどれぐらいの雨で起こるんですかと言ったところ、県の方からは、「昭和42年7月パターンでは約460ミリ、23年6月のパターンでは500ミリになると、石木ダムの洪水調整機能を失います」とご回答を前回頂きました。それから、気候変動を踏まえた治水計画の在り方という提言、これを国交省がもらってまして、その中では、施設設計による考え方ということで、ダムについては必要に応じてさらなる気温上昇、通常は2度なんだけれども、ダムについては、例えば4度上昇をするときにも備えた設計の工夫を行う、ということが書かれております。で、これについて先ほど岩永さんからございましたけれども、設計洪水というものがありますけれども、これが変わるんじゃないかということで、それについては国交省がその見直しをやっていると。だけど、その見直しの前に造るダムについては見直しせずにやっていいよということを国交省は言っている、ということをおっしゃったんですけれども、私はそこは納得できないんですけれども。これについては、前回の説明会の時に、設計は前提条件を基に設計しており、当然それ以上の洪水などが起こったときには、百パーセント安全ではないということを県の方はおっしゃっているわけであります。こういった状況を踏まえて、各県、長崎県以外の県ですね、いろいろ調べてみました。たまたま初めにヒットしたのが静岡県で、静岡県の県議会でいわゆる気候変動の影響を踏まえて今後どうするんだということに対して、県が答弁しています。「国は、気候変動による降水量や流量の増加を踏まえた計画見直しに着手しており、県においても今後、国が示す技術基準とか国直轄河川における取組事例等を踏まえて方針の見直しを進めていく」と言っています。私が調べた限りでは、ほとんどの県が国の方針に基づいて見直しを進めていくということを言ってます。ところが、前回のご説明では、長崎県は「長崎県内においては近年、洪水流量が基本高水を上回った洪水がないから、見直しの必要性はないんだ」とおっしゃっているんです。国は「順次見直すべきだ」と言っていて、そして大規模な洪水が発生して、基本高水のピーク流量を超過したような場合については、これはとにかく優先してやりなさい、急いでということを言っていますが、決して国は、「近年の洪水流量が基本高水を上回った洪水がないのなら、見直しの必要性はない」なんて言ってません、一言も言ってません。前回の説明会の翌々日、6月3日に国会の国土交通委員会において、嘉田参議院議員、今日お見えになっていますけれども、嘉田議員が国交省の水管理国土保全局長に、気候変動を踏まえた計画の見直しを県に対して指導するよう要請されました。局長は「県から要請があったら指導する」と答弁されました。だから、その後の長崎県の県議会議員一般質問で大倉議員が「国交省へ気候変動を踏まえた計画の見直しの指導を要請されましたでしょうか、あるいはご予定はございますか」と質問したことに対して、当時の中尾部長が「県といたしましては、川棚川水系における近年の洪水の発生状況を踏まえると、河川整備基本方針の見直しは必要ないと考えており、国に対して指導の要請を行うことは考えておりません」と答弁されました。今、計画以上のものが来たら、石木ダムの効果が小さくなる、あるいはなくなってしまう。そして、設計洪水以上のものが来たら、百パーセント安全じゃない、危ないという認識のもとで、全国が今、国の指示に従って気候変動の影響を踏まえた見直しをやっていこうと言ってるんですよ。その中で長崎県さんだけが、「長崎県においては、そんな大きな洪水がまだ来てないから見直しません。国の指導も受けません」とおっしゃってるんです。これは長崎県全般の話なんですけれども、川棚川流域の住民の命を守るために、気候変動の影響をやっぱり重く受け止めて、川棚川の治水計画を速やかに見直すべきではないか。これはもう本当に大きな、まさに行政判断、政治判断の問題ですから、これについて知事の見解を求めたいと思います。
「川棚川流域には雨量計がなかった」の嘘
それから二つ目のポイントですけれども、川棚川流域における実測データが軽視された治水計画の見直しということで、一番当初に県が裁判所へ出された資料で「川棚川流域平均雨量は川棚川流域に雨量計が存在しなかった昭和22年から昭和60年までは」と、昭和22年から60年までは川棚川流域に雨量計が存在しなかったと書かれてました。これに対して私は「あったでしょう、あったのにこんなことを書くのは嘘じゃないですか」と第1回のときに説明しました。そしたら、第2回のときには、「いやいや、雨量データはあったんだけど、時間の雨量データがなかったので」と県は答えられました。私が第1回説明会で「100分の1の計画雨量算定には何も時間雨量は必要ありませんよ。日雨量で多くの河川をやってるじゃないですか」と述べたのに対して、岩永さんは、「いや、それについては、私は何ともコメントしようがない」とお答えになりました。そして第2回説明会では、「中小河川では3時間雨量データが必要だから、川棚川流域の日雨量のデータは使えなかった」としている。次々とこうまあ、なんかやかやと理由を言われてきたんですけども、これに対して私の方は「いや、その3時間雨量は実測データを使ったらそれでいいんですよ」と言いました。私はこの一番初めに県が裁判所に出されたところで、これは嘘だと言ったんだけれども、この文書はちょっと言葉足らずだったんだなと善意に解釈しました。ところが、第2回から3回の間は3カ月ありまして、その間にいろいろと資料を調べましたら、平成23年3月6日に地権者との意見交換というのが県との間でやってます。この中で長崎県さんは「昭和60年以降については、川棚川流域の雨量資料がございます。しかし、それ以前にはないんです」と断言されているんです。意見交換会ですから、いくらでも説明できるんです、文書ではないですから。しかし、断言して「ない」と言っているんです。雨量データが。で、この後。この意見交換会は60年以前には川棚川流域にいかなる雨量データもないということを前提に説明がされていってます。これはやっぱり、おかしいですよね。嘘と言いたいですけど、まあ嘘ですね、これはね。実際にはあったわけですね。この赤いところは川棚と上波佐見は昭和22年から、昭和49年からは、江永、それから野々川ダム、宿であるわけですよ、事実。それを60年以降は、ここには一切雨量データがありませんということを、地権者との話し合いで断言されているわけです。これ以上言いませんけれども、川棚川平均雨量で今の計画400mm。これは現地に実測データがあるわけですから、実測データで算定するべきだと思います。佐世保雨量から推定する必要はない。
次に、雨量データから洪水量の計算モデルですけれども、これは先ほど言いました。もう飛ばします。結論から言いますと、雨量から洪水量を計算するモデル、現地の洪水量を実測データで検証するべきである。検証できないモデルでは洪水計算をしてはいけないと私は思います。そして先ほどの流域に日雨量を降らせて洪水量を出しているということ。これももう飛ばしますけれども、洪水量計算に用いた雨の降り方、現地の雨量実績データを使用するべきである。流域一様に佐世保のような雨の降らせ方を使ってはいけないと私は思います。これは、先ほどの今本先生のお話の粗度係数の話でありました。これも河川改修後の粗度係数ということで、河川改修後の現地の洪水痕跡で本来算定すべきです。それに対して、改修途上、不備な洪水痕跡で粗度係数を計算して、それを基に流下能力を評価するというのは、やっぱりやり方としてはおかしいと思います。
さっきの平成23年3月の地権者との意見交換の場なんですけれども、当時もそういう話がありました。地元の地権者の方から「流量も測り直してください、雨量を測り直していかないといけないんじゃないですか。それをしていないそこを我々は言っているんですよ」と言われたのに対して、長崎県さんは「していないというか、していなかったということですね。」と答えられた。地元の方が「そうですね。知ろうとしなかったんじゃないですか」ということに対して、長崎県の方は「過去のデータを蓄積する努力を怠ったことについては、その通りだと思います」とおっしゃってるんです。自分たちはやっぱり測ってこなかった。データを蓄積してこなかった、それは認めておられるわけです。治水計画において最も尊重しなければならないのは、現地での実測による観測値です。県は昭和50年に計画を策定して以来現在に至るまでに、雨量、流量、洪水位すべてにおいて当然行うべき観測を怠り、実測するデータを用いず、川棚川の治水計画をつくり上げてきた。現地での実測データに基づかない治水計画によって、石木ダムの必要性を訴えても、地元住民の理解は到底得られないと思います。これについて、知事の考え方を伺いたいということであります。
三つ目の論点です。ダムが川棚川洪水量を増加させる恐れがある。これは何遍も言ったように、大きな川棚川に対して小流域の石木川は、本川の洪水のピークが来るまでに、石木の洪水が先に流れます。それが、ダムを造ることによってここでためるもんだから、本川のピークが来るときにダムからの放流とピークが重なる、そのことによって流量が増える可能性がないですか?ということを質問したときに、岩永さんからは「石木ダムが造られたことによって、川棚川の本川のピーク流量は増加する可能性があります。雨の降り方によっては、当然そういうことも考えられる」とおっしゃいました。可能性はあるとおっしゃいました。ダムを造ることによって、かえって洪水量を増やす。増加させることは絶対にしてはならない。このような恐れのあるダムをあえて建設するのですか?と、知事のご意見を伺いたいと思っています。
それから先ほどありました上流での氾濫、それから現状での河道を前提とした費用便益分析の是正、これについては、河川改修を踏まえた河川の現状に即して、ダムの便益を評価していない費用対分析効果は明らかな誤りです。速やかに是正すべきであります。これについて知事のご見解を伺いたいと思います。それから最後、ダムの貯水池からの漏水の恐れ。これは飛ばしますね。これは先ほど岩永さんから縷々ご説明がございましたけれども、私は一ダム屋としてやっぱり漏水の懸念は払拭してません。知事はどこまで確認されて懸念が払拭されていると判断されるのか、これは知事に直接ご見解を伺いたいと思っています。以上です。
反故にされた覚書について
市民委・西島 この第3回の前にですね、県の方から知事が出席し、出席をする場合については、市民委員会と地元のあの川原の方にも並んで、説明の対話の相手方になってほしいというお話、ご提案を頂いたところだったんですが、それは無理ですというご回答をしたところだったんですけれども、少しその理由について補足をさせていただきたいと思います。今、宮本委員から説明にあった5点のほかに、もう1点、知事にはお聞きしたいことがありまして、例の覚書ですね。あの覚書についてのご認識についてもこの間、第2回ですかね、第2回ではあのご説明をいただいたんですが、やっぱり約束というのは一つの出発なんだろうと思います。県の方からは覚書が事業を差し止める、工事を差し止める原因にはならないんだと、理由にはならないんだという、そういう司法判断がされていますというご説明だったかと思うんですけれども、地元の方の立場に立って考えていただきたいと思うんですが、あれはやはり一般の普通の感覚で読んで、約束だと思うんですよね。署名の同意がなければ、工事は事業は進めませんという約束であって、それとは違う現状がある。その後の強制測量もそうですけれども、強制測量があって強制収用があって、いろいろなことが地元の同意なしに進んでいるという現状の中で、知事が対話をしたいとおっしゃるのであれば、その時点で、もう対等ではないわけだと思うんですね。対等ではないんだけれども、例えば2019年ですかね、知事と川原の皆さん、対話を、対話というのか、川原の方が対面をされて、川原の方がお話をされたという場があったと思うんですけれども、あの後、確か当時の中村知事がおっしゃったのが、「改めてダム建設の必要性を感じた」ということをおっしゃったんですかね。非常に現地の方もがっかりされて、そうだと思うんですよね。やっぱり期待してお話をされたのに、それが裏切られたという思いがあったのではないかと思います。そういう思いっていうのは、やっぱり自分がそういう立場だったらしたくないですし、繰り返していただきたくはないです。地元の方にもし、対話をとおっしゃるのであれば、何があってもというか、どういう指摘があっても、どういう新しい事実があっても計画は見直さないというような、そういう姿勢ではないご説明が必要だと思います。知事がご説明、今の段階で知事が対話をということであれば、やはりそれは市民委員会にしていただくという、それしかないんだろうと思います。それ以外の場というのはなかなか成立しないと考えています。はい。何か皆さんからも、あれば。
球磨川流域に住む視点から
市民委・つる さっきの宮本さんの知事の要望に付け加えではないんですけれど、私、球磨川流域の河口の方に住んでるんですね。もちろんご存じと思いますけれども、川辺川ダム計画というのがあります。60年ぐらい前にできた計画で、令和2年の水害でまた復活したんですけれど、その一番最初の計画時と、令和2年の水害後に復活した時というのは、まったくその時の山の状況とか土地とか河川の整備計画とか、50年たってますから違うんですよ。それなのに、また同じ計画を持ってくる。そしてまた8月11日、私の住んでる八代市を中心に大きな被害が出ました。その時の浸水想定図っていうのがあるんですけど、その浸水想定図っていうのは、球磨川のここが破堤したら、八代市のこんなに広い範囲が浸かりますよっていう想定図だったんですけれど、実際、今度は球磨川の水位というのがまったく上がってないんです。球磨川流域は雨が降ってません。だけど、八代市内は本当に大きな被害を出したんですけど、それは、ちゃんとした治水計画が本当にされてないっていうのが実感だったんです。水は高いところから低いところに流れます。だから、平坦なように見えても、窪地に水が集まってくるし、小さな山の状況って本当に崩れてるから、どんなに小さな谷も崩れてしまっているし、そこに砂防ダムを造ったら1年であふれるし、そこからどんどん土砂が動いてくるで、そういうような災害がいっぱい多かったんですね。その時の雨の降り方を見ますと、線状降水帯がずっと八代からこの年にかけてかかったんですけど、この線状降水帯というのはそんなに広範囲に広がるものじゃなくて、ある一定の所にずっとかかり続けるんですよ。そういうことを考えると、50年前の物差しでその時の尺度で今の治水対策を考えていいのかということなんです。もうまったく違っているんです。それを、川辺川ダムを造りたいために、こっちでは石木ダムを造りたいために、他のことをみんな蔑ろにして、大事なこと、自然を見る目とか、人との暮らし方を考えるとか、その水を遮断する構造物をどう考えるかとか、そういう視点が今の考え方にまったくないんですよ。それで川棚町のハザードマップを見ました。そしたら、八代よりすごく立派なハザードマップができていて、これを基にすれば川棚町はこの地区ではこういう対策を取ればいいんじゃないか、ここのあれはここから水が出てきてこう溢れるはずだからとか、そういう視点でいくらでも治水対策が取れるんじゃないかなと思います。50年前の物差しで測るんではなく、今の実情にあった洪水対策、治水対策、それをぜひ取ってほしいと思ってるんですけど、それに対する知事の考え方をぜひお尋ねしたいです。よろしくお願いします。
市民委・渕 私はですね、西海市西海町で畜産業やっている一介の農民で、詳しいことについては専門的なことでよく分かりませんけれども、県と宮本さんのやりとりを一言も聞き漏らさないと、3回続けて出席してじっくりと聞かせていただきました。本当に感じたことは、石木ダムはもうやめた方がいいんじゃないかと思うんですね。説明に来ていただいたんですけど、全然説得力、県の言う通りだと、石木ダムは必要だなという気持ちにならないんですよね。本当、疑問が次々に湧いてきて、なかなか解決していかないんですね。もう疑問が疑問を呼んで、本当に石木ダムが要るんだろうかと。本当に県はこれで突き進むんだろうかなと。本当にやめたほうがいいんじゃないかなとつくづく思います。県の職員さん、土曜日にもかかわらず、休みの日に来てくれたんですけれども、本音のところでは、石木ダムなんて要らないよねと。もうあの愚かな先輩たちが大変なお荷物を残してくれて、もう本当に困っていると、何とかならんかと思っていると思うんです。やはり、そういう気持ちが何とか石木ダムを見直す方向につなげていって、石木ダムをやめる方向で行っていただけないかなと思います。私の牛舎から虚空蔵山が見えて、その下で本当にこの猛暑の中で命を削りながら抗議して座り込んでいる地権者の皆さんの気持ちを思うと、何とか川原に、あのほたる祭りがあった頃の川原に戻してもらいたいなとつくづく思います。
市民委・西島 ありがとうございました。要望書も持ってまいりましたのでお渡しして、ぜひご検討いただけたらと思います。(西島、要望書手渡し)
県・小川 よろしいでしょうか
市民委・西島 では、後はお返ししますのでよろしくお願いいたします。
県・小川 これまでも申し上げてきておりましたけれども、県が対応の対象の方が事業の当事者なんであります13世帯の皆様という考えに変わりはございません。で、その場に市民委員会や一般の傍聴者の方に同席してもらっても構わないと思っております。ただ、県の対話の相手が市民委員会という形というのは、県としては考えていないところです。第2回の説明会におきまして、地元の方から、知事に出席していただいて、覚書とか自分たちの疑問に思うことを聞いてほしいという発言があったかと思いますけれども、そのようなことを踏まえてですね、知事と地元の方々の対話の実現に向けて、市民委員会の方を窓口として、これまでに働きかけをさせていただいたところでございますけれども、どのような形で知事が出席して対話をしたいのか、もうちょっと具体的に聞かせてもらってもよろしいでしょうか。
市民委・西島 はい、これまで3回にわたって質疑を行ってきましたけれども、その結果を踏まえて、何て言うんですかね、主だった論点と言いますか、今回、先ほど私が要望書の2ページ目の1から6、こういった点について、例えばいろんな進め方はあると思いますけれども、それぞれについて、例えば、市民委員会からの考え方と県の考え方とそれぞれを述べ合って、知事の考え方見解をお示しいただくというような進め方があるのかなと思いますけれども。
県・小川 あくまでも13世帯の方じゃなくて、市民委員会と知事との対話ということになるんでしょうか?
市民委・西島 そうですね、はい、そのように考えてますけれども。
市民委・宮本 もともと知事が県議会で、我々がやっている技術的な問題について説明を尽くすとおっしゃった発言をきっかけにして、この説明会が始まったと思うんですけれども、それを1回、2回、3回やってきました。かなり論点も絞られてきたところもあるし、我々も理解を深めたところもあるわけです。ただ今日の議論にしても、ちょっとこれはなかなかもうそれ以上かみ合わないかなというところもありますので。このままこれを中途半端な状態でやっても、何の意味もなかったんじゃまずいと思うんで、この3回積み重ねてきたことについて、さっき委員長が言いましたように、知事から細かいことを何か説明しろとか言わないんですよ。ただ、先ほど私が申し上げたように、こういう大きなポイントについて、知事はどういうふうに(考えているか)、ご見解をお聞かせくださいということを、やっぱり1回やる必要があると思っているんです。ですから、我々とすれば、このいわゆる説明会の延長線上として、市民委員会と県との話し合い、そして地元の方々は傍聴者として聴いてもらうという形でお願いしたいと思ってます。ただ、一方で県の方々は直接、お話ししたいという話もあると思いますけども、それは我々が差配する話じゃないわけで、とにかく市民委員会とすれば、市民委員会で積み重ねてきたこの3回を踏まえたうえでの知事のご見解を承りたいと、この公開の場でですね、というふうにお願いしたいと思います。
県・小川 分かりました。では13世帯も出席をされるということで理解してよろしいですか?
市民委・宮本 傍聴には来られてましたし、そういう形で傍聴にも来られる中で、1回、2回、3回と同じような格好を基本にして、ここに知事がおいでになって、知事のご見解をお伺いしたいということであります。
県・小川 時間も押し迫ってきているんで、一度持ち帰って、県の考えを後ほど追って示させていただきたいと思います。
市民委・西島 ぜひ、よろしくお願いいたします。
市民委・今本 一つよろしいですか?
市民委・西島 県の方で進行やっていただきたいと思うんですね。、
市民委の専門家も入れた議論の場を
市民委・今本 この石木ダムの問題については、長崎県が設置された評価委員会は、石木ダムが必要だというふうに言われています。それに対して、この市民委員会の方は要らないということで意見が対立しているわけです。専門家同士で話し合うという機会は、あるいは議論するということはできないんでしょうか。県が設置された評価委員会の専門家とこの市民の評価委員会の専門家が議論するということです。
市民委・西島 どうでしょう? 技術的な問題についてはこれまで3回かけてやってきましたので、ちょっと違うレベルで知事の見解をもらいたいということはありますね。
市民委・今本 それはそれで結構なんですけれども、県は、県が設けた評価委員会の結論を持って、石木ダムが妥当だと言われていますので。私はなぜ評価委員会の委員の人たちがそういう結論を出されているのか、おそらく専門的な問題について議論できないと…。
市民委・西島 期待としては、知事が出席されてもう一回再評価の場を設けてもらって、再評価の委員の方と我々で対話するとかですね。そういうことは意義あることだと思いますが、その先はちょっとまだ何とも言えないところかなと思います。
県・森 すみません。時間になりましたので、傍聴席からの質問もできませんので、これを持ちまして、本日の説明会を終了したいと思います。質問ありがとうございました。
(会場から、「公開での議論を」の声)
(以上)